手や顔を洗ったり身だしなみを整えたりと、毎日何回も使用する「洗面化粧台」。
新しく家を建てる予定の方や、リフォームを検討している方は、「使い勝手の良い洗面化粧台の選び方を知りたい」「お手入れがしやすいものが欲しい」と思っているでしょう。
この記事では、洗面化粧台を選ぶときのポイントや、掃除の悩みを解消する選び方、使い勝手を良くする方法についてお伝えします。
マイホームをこれから建てる方や、リフォームを検討中の方はぜひ最後までお読みください。
洗面化粧台選び方のポイント
まずは洗面化粧台を選ぶときのポイントについて見ていきましょう。
洗面化粧台を選ぶときのポイントは次の通りです。
- ・サイズ
- ・収納力
- ・掃除のしやすさ
- ・使いやすさ など
洗面化粧台を選ぶ際は、十分な大きさがあり使いやすいかどうか、家族全員が使う小物を収納するスペースがあるかなど、よく確認してから購入を決めましょう。
また水アカが付きにくく、凹凸が少なく汚れを拭き取りやすいなど、掃除がしやすい商品だと手入れの手間を省けます。
洗面化粧台は一度設置すると10年以上使い続けることも多く、1日に何回も使用するため、失敗しないよう慎重に選んでみてください。
ここからは、洗面化粧台の選び方のポイントをそれぞれ詳しく解説していきます。
サイズはどれがいい?我が家に適した洗面化粧台選び
自宅に適したサイズの洗面化粧台の選び方を解説します。
一般的な洗面化粧台の横幅は、60cm、75cm、90cmの3つのサイズ(メーカーやモデルによってはほかのサイズもあります)で、主流は横幅が75cmのタイプです。
洗面化粧台のサイズを選ぶ際は、事前に寸法を測り、自宅の設置スペースにきちんと収まるか確認しておきましょう。新築の場合は設計図を参考にして寸法を調べ、リフォームの場合は現在使っている洗面化粧台の幅を測っておきます。
サイズを間違えてしまうと購入後に設置できず、余計な手間や費用がかかってしまうので、サイズ確認は重要なポイントです。
横幅に余裕がある場合のバリエーション
横幅が90cmの洗面化粧台を設置できるスペースがあると、ボウル部分を広めにしたり、収納を追加したりできます。間口が90cmあればボウル部分を90㎝にするほか、ボウル部分を60㎝にして30cmの収納を付けるといった選択も可能です。
また、間口が75cmの洗面化粧台に15cmの収納を付けたり、間口が90cmのものに30cmの収納を付けたりなど、横幅に応じて収納を増やすパターンもあります。
広々と使えるものが良いか、収納を多く取りたいのかを考慮し、どの組み合わせにするか検討してみてください。
高さの決定方法
洗面化粧台の高さは、使う方の身長に合わせて選びましょう。
洗面化粧台の標準サイズは80cmですが、なかには75cmや85cmのものもあります。あとから高さを変えられる商品もありますが、ほとんどが高さを変更できないため、事前にどの高さにするか決めておいたほうがよいでしょう。
洗面化粧台の使いやすい高さは「身長÷2cm前後」と言われているので、ご自身やご家族の身長に合わせて選んでみましょう。
また高さを選ぶときの目安として、小さいお子さんや身長が低い方がいるご家庭は75cmのもの、身長が高い方がいる場合は85cmのものがおすすめです。
収納力をアップしたい場合の洗面化粧台の選び方
続いて、収納力をアップしたいときの洗面化粧台の選び方について解説します。
収納力をアップしたい場合は、以下をチェックしておきましょう。
- ・ベースキャビネット
- ・鏡裏収納
- ・サイド・上部キャビネット
ベースキャビネットとは、洗面化粧台本体に付いている収納のことで、本体と収納がセットになっているため、中に入れたものを取り出しやすいのが特徴です。
鏡裏収納は、鏡を開いたところに収納スペースがあるタイプで、小物類をしまっておくのに便利です。また、オプションで本体のサイドや上部にキャビネットを付けることもできます。
それではそれぞれの特徴についてお伝えします。
ベースキャビネット
ベースキャビネットには主に次の3種類があります。
- ・スライドタイプ
- ・片引き出しタイプ
- ・開き戸タイプ
スライドタイプは、洗面化粧台のボウル下が2段の引き出しになっているタイプです。深さと奥行きがあるため、収納スペースをフルに活用できるのが特徴です。また、上から中身を確認できるため取りたいものを見つけやすく、小物をスムーズに取り出せます。
片引き出しタイプは、両開きの収納とスライド収納が合わさったタイプです。開き扉の収納力と、引き出し収納の使い勝手の良さを取り入れているのが特徴です。洗剤など大きなものは両開きのところに収納し、小物は取り出しやすいようスライド収納に入れてみてはいかがでしょうか。
開き戸タイプは、2枚の扉が付いている一般的なタイプです。洗面台下の空間をすべて使えるため、スペースが最も広いのが特徴です。しかし、奥にしまったものが取り出しづらく、上半分がデッドスペースになるため、スライドタイプのほうが収納力があります。
鏡裏収納
鏡裏に収納がある洗面化粧台は、歯ブラシなどの小物を本体の内側に収納でき、見た目がすっきりするのがポイントです。鏡裏の収納は全面にものを入れられるものが多く、小物類をたっぷり収納できます。
三面鏡タイプの洗面化粧台には鏡裏の収納が付いているものが多いのですが、一面鏡でも鏡裏に収納スペースが付いているものもあります。
なお、三面鏡タイプは左右のミラーを内側に開くことで顔のサイドを確認でき、髪型を整えたり化粧をしたりするときに便利です。
サイド・上部キャビネット
追加キャビネットは各メーカーでオプションとして用意されており、洗面化粧台の上部や側面にキャビネットを追加できます。
キャビネットを追加することで、デッドスペースを有効活用できるのがポイントです。キャビネットを洗濯機の上に設置した場合は、ハンガーを吊るしたり脱衣かごを置いておいたりできるでしょう。
ただし、サイドキャビネットを付ける場合は間口が必要なため、スペースにゆとりがあるか測っておきましょう。また高い場所に設置するので、キャビネットの上に置いたものを取り出しにくいといったデメリットもあります。
掃除の悩みを解消する洗面化粧台の選び方
ここからは、掃除のしやすい洗面化粧台の選び方について解説します。
掃除の悩みを解消する洗面化粧台のポイントは次の通りです。
- ・すきまの有無
- ・蛇口まわり
- ・素材
洗面化粧台はすき間に汚れやほこりがたまりやすく、すきまの有無で掃除のしやすさが変わります。最近では洗面ボウルとバックガード部分、カウンター部分のすき間がない一体型の商品が販売されています。
水アカなどが付きやすい蛇口は、吐水口がボウルの上部に付いているものだと汚れがたまりにくいため、蛇口まわりの汚れが気になっている方におすすめです。
また、水ぶきだけで汚れを落とせる金属材料の表面にガラス質の釉薬(ゆうやく)を高温で焼き付けたホーローを使った洗面化粧台もあります。
それではそれぞれ詳しくお伝えします。
すきまの有無を確認
手入れがしやすい洗面化粧台を選ぶ場合は、すきまの有無をチェックしましょう。水回り設備はすき間や溝に汚れがたまりやすいため、つぎ目があるかどうかで掃除のしやすさが大きく変わります。
ハイバックと洗面ボウルのつなぎ目がない一体型のものは、タオルでさっと拭き取るだけで掃除が完了します。また、洗面ボウルとバックガード部分のすき間や、洗面ボウルとカウンター部分のすき間がない洗面化粧台もあります。
汚れが付きにくく、掃除が楽な洗面化粧台を探している方は、一体型の商品を選んでみてください。
蛇口まわりを確認
掃除のしやすさにこだわる場合は、蛇口まわりもチェックしておきましょう。
カウンターに蛇口がくっついている場合は、根本のところに水アカなどの汚れがつきやすいため、本体の上部に吐水口が付いているタイプがおすすめです。吐水口が上部に設置されていれば、水は蛇口をつたわずにボウルへ流れていくので、蛇口が汚れにくくなります。
また、排水溝に受け皿が付いており、髪やホコリなどのゴミをまとめてキャッチできるものもあります。栓を取り外しでき、ブラシで軽くこするだけでゴミを簡単に取り除けるのがポイントです。
素材を確認
手入れがしやすい洗面化粧台を選ぶ際は、素材も確認しておきましょう。
ホーロー面材の洗面ボウルだと汚れが付きにくく、水ぶきだけで汚れを落とせます。なおホーローは耐久性も高いため、長くきれいな状態を維持できるのもメリットです。
また、「アクアセラミック」などメーカー独自の素材もあります。アクアセラミックでできた洗面化粧台は水アカなどの頑固な汚れを落としやすく、銀イオンの効果により菌の繁殖を抑制できます。
メーカーごとに使用している素材が違うため、それぞれ比較してみてください。
使い勝手向上のための洗面化粧台の選び方
最後に、使い勝手の良い洗面化粧台の選び方について解説します。
ここでは次の3つをご紹介します。
- ・三面鏡
- ・タッチレス水栓
- ・深型ボウル
新しく購入するときは、普段自宅の洗面化粧台を使っているときに感じている不便な点を挙げ、その悩みを解消できる商品を選ぶようにしましょう。
たとえば洗面化粧台の鏡が見づらく、髪をセットしたり髭を剃ったりしにくい場合は、三面鏡にして斜めの角度からも見えるようにするのがおすすめです。
また、物を両手で持ったまま水を出したい場合はタッチレス水栓を選ぶ、水しぶきが洗面ボウルをはみ出してしまう場合は深型ボウルにするなど、用途に合わせて選んでみてください。
三面鏡
朝の身支度にかかる時間を短縮したい、死角になる部分もチェックしたいという方は、三面鏡が付いた洗面化粧台がおすすめです。
左右の扉を開ける三面鏡は、正面からだと確認しにくいサイド部分も見ることができ、化粧や整髪がしやすくなります。また、三面鏡は鏡の裏が全面収納になっているものも多く、整髪料やヘアピンなどの小物を小分けにして収納できます。
タッチレス水栓
タッチレス水栓は手をかざすだけで水が出るため、蛇口をひねる必要がありません。そのため花瓶を両手で持っているときなど、手がふさがっているときに自動で水を出せて便利です。
また、タッチレス水栓は手で触れずに水を出せるため、蛇口まわりが汚れずに済むのもポイント。石けんの泡や水アカが付きにくく、掃除の手間を省けます。さらに、手をかざすとセンサーが反応してすぐに水を止められるため、節水効果も期待できます。
深型ボウル
深型ボウルは深さがあるため、水はねを軽減できます。
浅い洗面ボウルは水はねをしやすく、カウンターが水浸しになり、壁や床まで濡れてしまうことがあります。一方深型ボウルであれば、衣類を手洗いしたりつけ置き洗いをしても水はねしにくく、あまり掃除の手間がかかりません。
とくに長方形のボウルはデッドスペースが少なく、ゆったりと使えるため、砂場で遊んだり部活をしたりして泥だらけになった洋服やユニフォームを手洗いする機会が多いご家庭におすすめです。
まとめ
今回は洗面化粧台の選び方についてお伝えしました。
水回り設備は毎日使うため、使いやすいものを選びましょう。この記事でお伝えした内容を参考にしていただき、自分に合った洗面化粧台を選んでみてください。
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