住宅ローンをこれから契約、既に契約している方の中には、住宅ローン利用についてどこに相談すればいいのか分からず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

無理のない返済計画を立てる、トラブルを未然に防ぐには適切な相談先に相談することが大切です。

この記事では、住宅ローンの相談はどこにするのか、相談するタイミングなどを解説します。住宅ローンの相談先について詳しく知りたい方は、是非参考にしてください。

住宅ローンの相談はどこにすればいい? 

住宅ローンはマイホームの購入に利用できるローンで、借入額が大きい、低金利、返済期間を長期に設定できるといったメリットがあり、多くの方が利用しています。

しかし、住宅ローン利用は慎重に判断することが大切です。その理由は、返済期間が長く、何らかの理由で返済計画に支障が生じる可能性があるためです。無理のない返済計画を立てる、契約後のトラブルを回避するためにも、住宅ローンの相談をどこにすべきなのかを事前に把握しておくことをおすすめします。

住宅ローンの相談先として、以下の5つが挙げられます。

  • ●銀行
  • ●住宅金融支援機構
  • ●不動産業者・住宅事業者
  • ●ファイナンシャルプランナー
  • ●ANAの住宅ローン

それぞれの相談先を詳しく見ていきましょう。

銀行

住宅ローンは銀行の主力商品なので、ほとんどの銀行が扱っています。そのため、住宅ローンの契約に積極的で、専用の窓口を設けて1対1での相談に応じているほか、定期的に相談会を開催している銀行も多いです。

銀行は実際に住宅ローンを取り扱っているため、具体的な内容を相談できるというメリットがあります。例えば、上限額や金利の種類、返済計画に支障が生じた場合における対処法といったように、住宅ローンに関連することであれば何でも相談できます。

ただし、自社の提供する住宅ローンの説明になり、基本的にデメリットは教えてくれません。他社が提供する住宅ローンの情報は入手できず、公平な判断ができない点はデメリットでしょう。

また、銀行は営業日・営業時間が限られており、基本的には土日や祝日に相談できません。夕方や休日に相談できる銀行もありますが、限られている点に注意が必要です。

契約したい住宅ローンが決まっていて、契約を見据えて具体的な相談をしたい方は銀行に相談すると良いでしょう。

住宅金融支援機構

住宅金融支援機構とは、固定金利の住宅ローン「フラット35」を提供している機関です。銀行と同様、専用の窓口を設けて1対1での相談に応じているほか、フリーダイヤルのコールセンターに電話で相談することも可能です。

住宅ローンに関する調査や研究を行っており、それらの調査結果に基づくアドバイスを受けられるというメリットがあります。また、住宅ローン以外の補助金に関してのアドバイスを受けられる点も強みです。

しかし、住宅金融支援機構は、全市町村に実店舗を構えているわけではありません。対面での相談を希望していても、店舗が近くにない場合は電話での相談に限られてしまう点に注意が必要です。

住宅金融支援機構の実店舗が近くにある、住宅ローン以外の補助金についても詳しく知りたい方に向いているでしょう。

不動産業者・住宅事業者

不動産業者や住宅事業者は、不動産のプロフェッショナルです。銀行や住宅金融支援機構といったような住宅ローンの専門家ではありませんが、不動産の取引をサポートする立場として、住宅ローンに関する一般的な知識を有しています。不動産業者や住宅事業者の事務所を訪れて相談するのが基本的な流れです。

不動産の購入を進めながら住宅ローンについて相談できるため、気軽に何でも聞きやすいというメリットがあります。また、不動産業者や住宅事業者によっては、ファイナンシャルプランナーや住宅ローンアドバイザーなどの資格を有する専門家が在籍しており、手厚いサポートを受けられる可能性があります。

しかし、銀行や住宅金融支援機構のように、住宅ローンを実際に提供する機関ではありません。そのため、住宅ローンの相談に何でも答えられるとは限らない点に注意してください。

一般的な住宅ローンの質問をしたい方は、不動産業者や住宅事業者に相談すると良いでしょう。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーとは、お金と暮らしのアドバイザーです。家計について専門的な観点からアドバイスを行います。相談する際は、ファイナンシャルプランナーの事務所を訪れるのが一般的ですが、オンライン相談や電話相談に応じているケースでは、在宅にて相談することが可能です。

家計の状況を踏まえながら無理なく返済できる金額や返済のポイントなどのアドバイスを受けられます。また、数多くある住宅ローン商品を比較しながら中立的なアドバイスを得られるのがメリットです。

ただし、ファイナンシャルプランナーへの相談は原則有料です。無料相談を実施するファイナンシャルプランナーもいますが、初回のみだけであったり時間が限られていたりするため、手厚いサポートを受けるには費用を支払う必要があるという点に注意してください。

中立的な立場で自分に合った最適な住宅ローンの提案を受けたい方に向いているでしょう。

ANAの住宅ローン

ANAの住宅ローンとは、ANAファシリティーズがソニー銀行株式会社とauじぶん銀行株式会社の銀行代理業者として申し込みを媒介する住宅ローン商品です。

ANAの住宅ローンでは、完全予約制の個別相談に応じています。オンラインでの相談を行っているため、忙しい方や近くに窓口がない方でも相談しやすいです。また、経験豊富な住宅ローンアドバイザーが住宅ローンに関するさまざまな不安や悩みに回答してくれる点が魅力です。

また、取り扱っている住宅ローンは、ソニー銀行株式会社とauじぶん銀行株式会社の2社のみですが、お客様の状況に合わせて、ANAグループならではのホスピタリティを活かし最適なローンの選び方をご提案しております。
しかし、営業日が平日のみのため、基本的には土日や祝日に相談できません。夕方や休日に相談ができない点は、デメリットと言えます。

住宅ローンアドバイザーに相談したい、相談後契約してお得にマイルを貯めたいと考えている方は、ANAの住宅ローンが向いているでしょう。

住宅ローンの相談をするタイミング  

住宅ローンの相談をするタイミングは、人によってさまざまです。具体的には以下のようなタイミングで住宅ローンの相談を行います。

  • ●家の購入を検討しているとき
  • ●返済中の住宅ローンを見直したいとき

それぞれのタイミングを詳しく解説していきます。

家の購入を検討しているとき

マイホームの購入を検討している方は住宅探しの前の検討している段階で相談することをおすすめします。その理由は、住宅探しで希望する物件を見つけても、住宅ローン審査に通らない、希望借入額が承認されなかった場合は、購入を断念しなくてはならないためです。

専門家に相談すれば、相談者の年齢や年収などの属性を踏まえながら、借入可能額を算出し、購入可能な不動産の金額を教えてくれます。

そうすれば、予算に合った住宅探しができるようになるため、時間と手間を省けるでしょう。

返済中の住宅ローンを見直したいとき

返済期間が長期になる住宅ローンでは、環境や家計の状況が大きく変化し、返済計画に大きな問題が発生することも少なくありません。

例えば、子どもが生まれた場合は支出が増える、妻が妊娠したまたは育児休暇を取得した場合は収入が減少することで家計の状況が大きく変化します。このように、住宅の購入時だけではなく、住宅ローンの返済を負担に感じるタイミングも相談すべきタイミングと言えます。

また、契約時よりも金利が大きく変動した、団体信用生命保険の保障内容を拡充したいなどのように、借り換えたほうが良い状況も相談したほうが良いです。

返済中の住宅ローンを見直せば、月々の返済負担を軽減できるだけではなく、家計を見直すことで資金繰りの改善が期待できるでしょう。

住宅ローン相談では何を相談できる?  

住宅ローン相談では、主に以下のような内容について相談できます。

  • 【住宅ローン相談では何を相談できる内容】
  • ●金利負担
  • ●保証料
  • ●諸費用
  • ●返済額
  • ●必要書類
  • ●自身の状況に合った返済プラン
  • ●借入可能額
  • ●万が一の事態の対処法

万が一の事態の対処法とは、契約者が死亡、がんや高度障害などで返済が困難になった場合の対処法です。通常は団体信用生命保険に加入して万が一に備えますが、保障内容まで詳しく理解できている専門家は少ないです。

相談先によっては上記の全てに回答できない可能性があります。専門的な内容について相談したいという方は、銀行や住宅金融支援機構、住宅ローンアドバイザー、住宅ローンに詳しいファイナンシャルプランナーなどに相談しましょう。

住宅ローンの相談前に準備しておくと良いもの  

住宅ローンの相談会では、主催者が何も用意していない場合でも多くの情報を得られるように工夫してくれているため、手ぶらで参加しても問題ありません。

しかし、個別で住宅ローンについて相談する場合や相談会終了後の個別相談で具体的な内容を相談したい場合は、以下のような資料を用意しておくことをおすすめします。

  • 【住宅ローンの相談前に準備しておくと良いも】
  • ●源泉徴収票や住民税決定通知書
  • ●健康保険証
  • ●他ローンの借入明細
  • ●購入希望物件の価格が分かるもの
  • ●販売図面や概要書、重要事項説明書
  • ●返済予定表

借入可能額に関する相談をしたい場合は、収入が分かる源泉徴収票や住民税決定通知書、勤続年数が分かる健康保険証、返済比率に影響する他ローンの借入明細などを用意しておくと正確な数値を出しやすいです。

また、購入する物件が決まっている場合は、担保価値が分かることで審査に通るかどうかを判断しやすくなるため、購入希望物件の価格が分かるものや販売図面、概要書、重要事項説明書があると良いでしょう。

また、既に住宅ローンを返済中で、返済計画に関する相談をしたい方は返済予定表が必要です。家計簿を持参すれば家計状況を踏まえたアドバイスを受けられるでしょう。

まとめ 

物件探しで理想の物件を見つけても、住宅ローンの審査に落ちては売買契約の締結に進むことができません。そのため、審査が不安な方、疑問を抱いている方は、物件探しを始める前に専門家に相談することをおすすめします。

また、既に住宅ローンを契約中の方も、返済計画に何らかの問題が生じた場合や住宅ローンを見直したい場合などには専門家に相談したほうが良いです。返済中の住宅ローンを見直すことで、月々の返済負担を軽減できるだけではなく、家計の見直しによって資金繰りを改善できるでしょう。

住宅ローンの相談先はいくつかありますが、相談先によって対応できる内容は異なります。自身の目的に合わせて最適な相談先を選択しましょう。

「ANAファシリティーズ」では、住宅購入に関する無料相談を実施しています。住宅ローン契約について悩んでいる方は、気軽にご相談ください。