分譲マンションは、物件購入において人気の選択肢です。
しかし、分譲と賃貸マンションの違いがよくわからなかったり、分譲マンションか賃貸マンションどちらが良いのか迷っている人も多いはずです。

この記事では、そもそも分譲マンションを知らない方、分譲マンションの購入を検討している方に向けて、分譲マンションの基本から購入するメリットデメリット、賃貸マンションとの違いまで幅広くご紹介します。

分譲マンションとは?賃貸マンションとの違い

最初に、分譲マンションと賃貸マンションの定義について紹介していきます。分譲マンションは、「分割譲渡マンション」の略称です。定義としては、一棟のマンションを一戸ごとに分割して販売しているマンションのことになります。
対して、賃貸マンションは、マンションオーナーが他人に部屋を貸し出すことによって、賃料をもらうことを目的としたマンションのことです。同じマンションであっても、購入するか借りるかで名称が異なるということです。

この項目では、分譲マンションと賃貸マンションの異なる点を4つ紹介していきます。

物件の所有者が異なる

1つ目の異なる点は、物件の所有者が異なる点です。分譲マンションの所有者となるのは購入者であり、賃貸マンションの所有者となるのはマンションのオーナーです。

設備やセキュリティの充実度が異なる

2つ目は、設備やセキュリティの充実度です。どちらもマンションであるから変わりないと考えている人もいるかもしれませんが、分譲マンションの場合、コンシェルジュや共用スペースなど設備・セキュリティが充実しています。一方で賃貸マンションの場合、立地や利便性が重視される傾向にあるのです。これは、双方の特徴ともいえるでしょう。

かかるコストが異なる

3つ目は、利用する上でかかるコストの違いです。分譲マンションの場合、購入時の初期費用が高額となりますが、住宅ローン完済後は賃貸マンションと比較してコストが低くなります。
一方、賃貸マンションの場合は入居時の初期費用のハードルは低く設定されていますが、住み続けるほど家賃はかかります。

リフォームの可否が異なる

最後は、リフォームができるかできないかという点です。所有権が誰にあるかによって、リフォームの可否は変わってきます。
分譲マンションの場合、所有権はマンション購入者にあるため、居住人が自由にリフォーム可能です。しかし賃貸マンションの場合、所有権はオーナーにあるため、居住人の意向で自由にリフォームすることはできません。
分譲マンションは購入しているためリフォームして問題ないですが、賃貸は退去する可能性があるのでリフォームなどはできず、借りた時の状態に戻せるようにしておく必要があるのです。

分譲マンションの基本情報まとめ

ここまでご紹介した分譲マンションの基本情報を以下にまとめました。

・分譲マンションは、借りるではなく「購入する」もの
・所有権は購入者にある
・所有権が購入者にあることで、リフォームが可能
・住宅ローンを組んでの購入となると、引越しはしづらい
・分譲マンションは、設備やセキュリティが充実している

分譲マンションと賃貸マンションはそれぞれに魅力とメリット、デメリットが存在していますので、自分の状況によって、どちらが適しているのかを考えて選択をしましょう。分譲のメリットデメリットは本コラム内で紹介しますので、参考にしてください。

分譲マンションの相場はどのくらい?

参考:国土交通省「令和2年度住宅市場動向調査報告書」

国土交通省「令和2年度住宅市場動向調査報告書」によると、令和2年度の分譲マンションの購入資金平均は4,639万円となっています。また過去5年間を見ると、4,100万円〜4,700万円の間で推移していることがわかります。
令和2年度の分譲戸建住宅の購入資金平均を見てみると3,826万円ということで、分譲マンションの方が800万円近く上回っています。

分譲マンションを購入するメリット・デメリット

この項目では、分譲マンションを購入するメリットとデメリットについてご紹介します。マンション購入を検討している方は、双方をきちんと理解しておきましょう。

メリット1:資産になる

物件を購入することは、分譲マンション・戸建にかかわらず、購入と同時に自らの資産を手に入れることになります。住居としての利用はもちろん、不動産投資として運用することが可能です。そのため、長期的にみて物件を所有するメリットを様々な観点から検討し選定しましょう。

メリット2:設備・セキュリティが充実している

前述したように分譲マンションは設備やセキュリティが充実しています。分譲マンションは戸建てと違い、他の住民との共用部分を自由に使用できます。
オートロックや常駐のスタッフなどセキュリティの固さをうりにしているマンションも多いことも魅力です。この部分は賃貸マンションや戸建では得られないメリットといえるでしょう。

メリット3:メンテナンスが楽

分譲マンションの場合、毎月修繕積立金が徴収されるケースが多くあります。そのため、定期的なマンションのメンテナンスや修繕に関しては、管理会社が主体となって行う場合が多いです。
自分でメンテナンスのタイミングを見極めたり、業者を手配したりする必要がないのは非常に楽な部分です。

デメリット1:購入時はまとまったお金が必要

戸建て同様、購入時には高額な初期費用がかかります。住宅ローンを組むとしても、ある程度の頭金が必要であるため、無計画では購入が難しいでしょう。
分譲マンション購入を検討するならば、必要となる費用をきちんと算出し、把握しておきましょう。

関連記事:マンション購入にかかる諸費用はどのくらい?初期費用から維持費まで徹底解説

デメリット2:引っ越ししづらい

分譲マンションを購入した場合、賃貸と比べて動きが取りづらくなるでしょう。住宅ローンを組んでいるならば、払い続けなければならないため余計に動きづらくなります。また、転勤の可能性がある方などは分譲マンション購入に関しては要注意です。

デメリット3:購入後も継続的なコストがかかる

分譲マンションは購入したら、後はお金がかからないというわけではありません。戸建てと違い、購入費用とは別に管理費や修繕積立金が購入後も毎月かかってくるのです。さらに、マンションの管理費や修繕積立金は値上がりする可能性もあるため、余裕をもった資金計画を立てましょう。

分譲マンションの選び方

この項目では、分譲マンションの選び方を紹介していきます。

新築マンションか中古マンションかで選ぶ

分譲マンションには、新築マンションと中古マンションの2種類があります。一般的には、竣工から1年未満で、誰も入居したことのないマンションは新築となり、竣工から1年以上ないしは、誰かしらが入居したことがあるマンションは中古となります。
新築の場合は、誰も入居したことのない新しい住居に住める点がメリットであり、中古は費用を大幅に下げることができる点がメリットです。
長期間住むとしても、あえて中古マンションを選択しリフォームするケースも考えられます。ご自身の状況や要望に合わせて選ぶと良いでしょう。

関連記事:マンション購入にかかる諸費用はどのくらい?初期費用から維持費まで徹底解説

価格で選ぶ

良い条件の物件があっても、予算オーバーしてしまうのはNGです。特に分譲マンションの場合は、前述したように購入後にも継続的なコストがかかります。そのため、長期的な収入のシミュレーションをしておきましょう。ANAの住まいでは、資金計画や住宅ローン相談を無料で行っておりますので、一度必要な費用や目処を把握してみてください。

広さ・間取りで選ぶ

広さや間取りに関しては、購入時の家族構成のみならず、将来的に家族が増える予定や子供の成長・独立、ご自身の老後など様々な要素を加味して融通が利くように選びましょう。

立地の良さ・環境の良さで選ぶ

立地の良さや周辺の生活環境、治安なども重要なポイントとなってきます。実際にその土地に足を運ばないとわからないこともあるため、物件を購入する前に一度周辺を歩いてみるのがおすすめです。
職場や学校など、家族の生活スタイルも考慮しながら検討しましょう。

設備・セキュリティの充実度で選ぶ

近年の新築分譲マンションでは、住人専用のサービスや設備、セキュリティなどを魅力として打ち出している物件も多く存在しています。条件が似た物件を比較する際、差別化するためのポイントとして、設備やセキュリティ面に注目してみるのも良いかもしれません。

分譲マンション購入に向いているのはどんな人?

分譲マンション購入に向いている人について紹介していきます。この項目では、代表的な3つのタイプの人を紹介します。ご自身に当てはまるか考えながら、読んでみてください。

家賃を払い続けたくない人

分譲マンションは購入後ご自身の所有物となるため、住宅ローン返済後は管理費等以外のお金を支払う必要がありません。賃貸暮らしに疲れてしまった人にもおすすめです。

引っ越す予定がない人

一度購入した物件は、転勤などで引っ越しをする場合であれば、売却するか貸し出すかの2択となります。そのため、賃貸よりも手放すハードルが上がるので、引っ越しの予定がない方にはおすすめです。

セキュリティを重視したい人

オートロックや防犯カメラの設置などは、分譲マンションの場合は管理会社が行ってくれるため、自分で用意する必要はありません。特に、高層階の分譲マンションとなると、外から侵入される可能性も低くなるので、セキュリティを重視したい方におすすめとなるでしょう。

自由にリフォーム・リノベーションしたい人

分譲マンションは賃貸マンションと異なり、リフォームが可能です。そのため、ライフステージが変化したり自分好みの理想の暮らし・環境を実現したい方におすすめです。

まとめ

本記事では、分譲マンションの魅力や購入のメリット、デメリットなどを紹介してきました。分譲マンションは、一棟のマンションを一戸ごとに分割して販売しているマンションであり、購入後は自らの資産となります。

また、設備やセキュリティが充実しているなど多くのメリットがありますが、同時にデメリットもあるため、それぞれを天秤にかけ判断しましょう。マンションの購入は人生において大きな買い物の一つです。後悔しない物件購入のために、戸建や中古マンションと比較しつつ慎重に進めましょう!

ANAの住まいでは、住宅購入に関しての無料相談を受け付けております。この機会にぜひ利用してみてください。

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