新築住宅を建てるにあたり、間取りを考えるのは楽しい部分ではありますが、ポイントを押さえておかないと、失敗してしまう可能性があります。
本記事では、間取りを考えるにあたり、よくある失敗事例をお伝えするとともに、失敗しないためのコツや間取りを決める流れをご紹介します。これから新築住宅の間取りを考えるという方は、ぜひ本記事の内容を参考してみてください。
新築戸建ての間取りの失敗例11選
新築戸建てを建てるにあたり、どのような点に気を付けて間取りを考えるとよいのでしょうか。ここでは、新築戸建ての間取りで失敗してしまうことのないよう、よくある失敗例をご紹介していきます。
部屋が狭い
新築戸建てを建てたものの、部屋が狭いと感じてしまうことがあるものです。
例えば、LDKが狭く感じる、主寝室が狭く感じるなどさまざまでしょう。仮にLDKが狭いと感じるのであれば、毎日ご飯を食べたり家族と過ごしたりする場所で窮屈さを感じなければならないことになってしまいます。
部屋が狭いと感じてしまうかどうかは、それぞれの感じ方によるものだといえるので、事前にモデルハウスを見るなどして、〇帖の広さはこのくらいの広さといったことをしっかり把握しておくことが大切です。
収納が足りない
次は収納が足りないケースです。収納スペースは生活スペースを削って作る必要があるため、生活スペースを多く確保しようとすると、収納スペースが不足してしまう可能性があります。
収納が足りないと生活スペースにモノが溢れてしまうことになるでしょう。結果として、生活スペースを満足に使うことができなくなってしまうだけでなく、見た目も悪くなり、快適に生活しづらくなってしまいます。
コンセントが使いにくい
コンセントの使いにくさもよくある失敗例の一つです。
間取りを考える段階で、どの場所でどのようなコンセントを使うかを想定しておかないと、実際に住む段階で不足してしまうということが起こりやすいです。
コンセントが足りないと、別の場所から連結コードを引っ張ってくるなどして見た目が悪くなってしまいます。場所が悪いと、コードに足を引っ掛けて転んでしまうといったことが起こる可能性があるでしょう。
なお、配線を後で追加することは可能ですが、特に外側の壁にコンセントが必要な場合には、断熱材などの関係で割高になってしまいやすい点に注意が必要です。
動線を配慮していない
間取りを考える際には動線を考えなければなりません。
動線とは、生活するうえで通る場所のことで、例えば朝起きたら洗面所に行って、顔を洗ってダイニングに座るといった一連の流れだと考えるとよいでしょう。
特に重要なのが、家事をするうえでの動線です。家事導線が悪いと、お料理をしながら洗濯をして、洗濯ものを干して、といった一連の流れに必要以上に時間がかかってしまったり、ストレスがかかってしまったりしてしまいます。
照明やスイッチが使いにくい
照明やスイッチが使いにくいということも、よくある失敗例の一つです。
例えば、広い部屋なのに照明が1つしかなくて暗く感じたり、スイッチが使いにくい場所に設置されていたりといったことが考えられるでしょう。
スイッチの場所が使いにくいと、例えば、夜帰ってきたときに暗い中を歩き回ってスイッチの場所を探し回らなければならないといった問題が起こる可能性があります。
臭いがこもる
間取りの問題で臭いがこもりやすい家になってしまうことがあります。例えば、キッチンで料理したものの臭いや玄関の靴の臭い、トイレの臭いなどさまざまです。
やはり臭いがこもってしまうと不快に感じてしまいやすいもの。また、来客があったときなど困ることも多いでしょう。
トイレが使いにくい
次はトイレの問題です。トイレの配置次第で、例えばトイレのドアが開けづらい配置になってしまっていたり、トイレの近くに玄関や居室があると、音が気になったりといったことが考えられます。
トイレは基本的に毎日使うもので、気持ちよく使いたいものです。家族間であっても、トイレを使うのに気を遣う生活はしたくないでしょう。
日当たりが悪い
間取りを考えるにあたり、日当たりはやはりよく考えるべきものであり、また失敗してしまいやすいものだといえるでしょう。
日当たりが悪い部屋は暗くなったり、カビが発生してしまいやすくなったりしてしまいます。特に玄関やリビングなどは日当たりが悪いと家全体の印象や、毎日の生活にも影響が及んでしまう可能性があるといえるでしょう。
冷暖房が効きにくい
吹き抜けを設けるなどすると、冷暖房が効きにくくなってしまうという問題があります。
冷暖房が効きにくいと冬に寒く、夏に暑い部屋になってしまいます。また、冷暖房を回し続けることで光熱費が高くなってしまうでしょう。
吹き抜けを設けても、断熱性能が高ければ、冷暖房が効きにくいということはありません。そのような断熱性能にするのか想定したうえで、吹き抜けを設けるかどうかなど考えることが大切だといえるでしょう。
脱衣所が使いにくい
脱衣所が使いにくいという問題もよくあるものです。近年の一般的な住宅であれば、脱衣所と洗面所は同じ部屋にまとめていることも少なくないでしょう。こうした間取りだと、誰かがお風呂に入っているときに洗面所を使いにくくなるといった問題がある点に注意が必要です。
トイレに水栓がない場合には、トイレにいった後に洗面所に行く必要がありますが、ちょうど同じタイミングで家族の誰かが着替えをしていると、しばらく待たなければならないことになります。
散水栓が使いにくい
散水栓とは、庭などにあって、ホースを接続して水を撒いたりできるものです。また、立水栓といって、家の周りに水道の蛇口を配置するケースもあるでしょう。
これらの配置をしっかり考えていないと、例えば、庭への水やりはもちろんですが、駐車場に停めた自動車を洗車するといったときに不便を感じやすいものです。
新築戸建ての間取り決めで失敗しないコツ
新築戸建ての失敗例から、間取り決めで失敗しないためのコツを見ていきましょう。具体的には以下のようなものです。
- ●将来の家族構成も意識する
- ●トイレや浴室は実用性を重視する
- ●シミュレーションツールで間取り図を作成する
将来の家族構成も意識する
戸建ての間取りを考えるときは将来の家族構成も意識するようにしましょう。例えば、将来子供が大きくなったときに、それぞれ独立した部屋が欲しいと言い出すことは予想できます。
そうしたときに備えて、子供部屋を比較的広めに取っておき、ドアや窓を2部屋分取っておけば、子供の意向に応じて、1部屋のまま使ったり、間に仕切りを設けて2部屋にしたりといった使い方ができます。
その他、家を建てる時点では使い道がなくとも、リビングに和室を設けておけば、客間として使える他、将来親と一緒に入居することになったときに寝室として使うといったことも考えられます。
トイレや浴室は実用性を重視する
次に、トイレや浴室については実用性を重視するのがおすすめです。これらは毎日使うもので、掃除なども手間がかかります。
実用性の高いものであれば、掃除がしやすかったり、カビが生えにくかったりといった工夫がされているものです。
一方で、そうした機能がなく、デザイン性を重視ししたものにしてしまうと、毎日の掃除が必要以上に手間がかかったり、場合によっては汚れが残って見栄えが悪くなってしまったりすることも考えられます。
シミュレーションツールで間取り図を作成する
間取りを考えるときは、シミュレーションツールを使うのがおすすめです。
3Dソフトで、自宅で簡単に間取りを作成できるものが販売されているので、そうしたもので、理想の間取りを作成し、住宅会社に渡すなどするとイメージが掴みやすいでしょう。
また、最近では、住宅会社や建築設備メーカーの方でVRを活用したシミュレーションソフトなど活用できるケースもあり、そうしたツールを使えばよりイメージしやすくなるといえます。
新築戸建ての間取りを決める流れ
最後に、新築戸建ての間取りを決める流れをご紹介します。
- 施主が家族間で間取りの希望を話し合う
- 間取りの希望を住宅会社に伝える
- 住宅会社が間取りプランを作成する
- 納得したら請負契約(修正希望があったら1or2からやり直し)
- キッチンなど仕様打ち合わせ
まずは施主の方で、家族間で間取りの希望を話し合います。自分達だけでなく一緒に住む家族の意見も取り入れることで、より理想の家づくりに近づけるはずです。
話し合いが済んだら間取りの希望を住宅会社に伝えます。このとき、雑誌やインターネットの情報など使ってイメージを伝えるとより効果的です。
希望を伝えたら数日~1週間程度で住宅会社が間取りプランを作成してくれるでしょう。提案を受けた間取りプランに納得できたら、請負契約となりますが、修正したい箇所がある場合は、改めて希望を伝えるところからやり直しです。
最終的に無事契約となった後は、キッチンなどの仕様打ち合わせとなります。
上記は一般的な流れですが、住宅会社によって流れが異なるケースもあるので、あらかじめ確認しておくのがおすすめです。
まとめ
今回は、新築戸建て住宅における間取りの失敗例と失敗しないためのコツなどお伝えしました。間取りを考えるのは家づくりにおいて楽しい部分でもありますが、ポイントを押さえておかないと後で後悔することになってしまう可能性があります。
これから間取りを考えるという方は、本記事の内容を参考にしたうえで、プロに相談しながら進めるとよいでしょう。
ANAの住まいでは、プロに無料でオンライン個別相談してもらうことが可能です。間取りについて悩んでいることがあれば、一度相談してみてはいかがでしょうか。