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今の年収でマンション購入はできる?住宅ローンの目安や注意点を解説

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マンションを購入する際には、多くの方が自分の年収で実際に購入が可能なのか、そして購入することが将来にわたって良い選択となるのか、悩みながら決定します。

この記事では自分の財務状況に合わせた購入計画を立てられるように、年収をもとにしたマンション購入の計画方法について解説します。

今の年収でマンション購入はできる?住宅ローンの目安

住宅ローンを組む際の大まかな目安として、年収の5〜7倍が良いとされています。この基準は、返済能力と生活の質を維持するバランスを考慮したものです。

しかし、この比率はあくまで一般的なガイドラインであり、実際には個人のライフスタイルや将来の計画、その他の金融負担など、様々な要素を総合的に考慮する必要があります。

具体的には、教育費や老後の準備、緊急時の貯蓄など、将来にわたって安定した生活を送るための計画を考える際に、この基準を参考にすることができます。

マンションを購入する人の平均年収

 
マンション購入者の平均年収は、購入を考える際の重要な参考データの一つです。国土交通省の調査によると、分譲集合住宅購入者の平均世帯年齢は「44.8歳」、購入世帯の平均世帯年収は「960万円」です。

平均年収を知ることで、自分がマンションを購入する際の予算設定にリアリティが湧いてきます。

世帯年収では分譲戸建住宅(750万円)や注文住宅(801万円)に比べて150万円以上も高くなっているのが特徴です。
※出典:国土交通省「令和4年度 住宅市場動向調査」

マンションを購入する人の平均年齢

マンション購入者の平均年齢に関するデータも、購入のタイミングを考える上で役立ちます。一般に、購入者の多くは安定した収入源を持ち、家族計画がある程度固まった30代後半から40代にかけての層に集中しています。

これは、キャリアの成熟と共に収入が増加し、生活の基盤が安定する時期と重なるためです。しかし、最近では、より早い段階で購入を決める若年層や、一方で退職を機に購入を検討する高齢層も増えています。

これらの動向は、社会の変化やライフスタイルの多様化を反映しており、マンション購入においても、一つの"正解"は存在しないことを示しています。購入のタイミングは、個々人のライフプランや財務状況、さらには将来への展望に基づいて決定されるべきであり、平均年齢はあくまで参考の一つと考えるべきです。

今の年収で購入できるマンションの価格は?

自分の年収に基づいて購入可能なマンションの価格を知るには、年収倍率や返済負担率を利用する方法があります。これらは、自身の収入と比較して、どの程度の価格の物件を購入することが財務的に健全かを判断するための指標です。

年収倍率から考える

年収倍率は、希望するマンション価格が年収の何倍にあたるかを示す指標です。一般的には、年収の5〜7倍内での購入が推奨されていますが、これはあくまで目安です。自分の年収に対してマンション価格がどの程度であれば、返済が無理なく可能かを考える際に役立ちます。

返済負担率から考える

返済負担率は、年収に対する住宅ローン返済額の割合を指します。一般に、返済負担率は25%以下が望ましいとされています。これは、返済による生活の圧迫を避け、他の生活費や将来のための貯蓄も考慮したバランスの取れた計画を立てるためです。

自分の年収と希望する返済計画をもとに、返済負担率を計算し、それが適切な範囲内に収まっているかを確認することが重要です。

マンション購入を考える際、年収は重要な判断材料の一つとされています。しかし、単純に年収だけを基準に考えるのではなく、将来の計画や生活の質、さらには購入後のライフスタイルにも配慮した総合的な判断が必要です。

【年収別】住宅ローンの返済シミュレーション

マンションを購入する際、住宅ローンの返済計画は非常に重要です。特に、返済が手取り収入に与える影響を把握し、理想的には手取りの20%程度に収めたいところです。ここでは、年収別に住宅ローンの返済シミュレーションを紹介し、返済の理想と現実について考えます。

年収300万円の場合

年収300万円の場合、手取りは約240万円と見積もり、理想的な年間返済額は手取りの20%、つまり約48万円です。しかし、実際には返済負担率を25%や30%に設定して計画を立てることが一般的です。

 

返済負担率

借入額

毎月の返済額

年間の返済額

25%

1,509万円

50,000

600,000

30%

1,811万円

60,000

720,000

このシミュレーションは、金利2%、返済期間35年という条件で計算されています。

年収300万円の場合、返済負担率を25%に設定すると、約1,509万円の借入が可能で、毎月の返済額は50,000円、年間では600,000円となります。一方、返済負担率を30%に上げると、借入可能額は約1,811万円に増え、毎月60,000円、年間で720,000円の返済が必要です。

このように、年収300万円でも計画的にローンを組むことでマンション購入が可能ですが、返済負担率を高めに設定するほど、返済にかかる負担も大きくなります。自身のライフスタイルや将来の計画を十分に考慮した上で最適な返済計画を選択することが重要です。

年収400万円の場合

年収400万円の場合、25%と30%の返済負担率で計算すると、年間の理想的な返済額は100万円から120万円の範囲内になります。月額に換算すると、約8.3万円から10万円の間で返済を行うことが理想的とされています。

具体的なシミュレーションを通して、返済計画を具体的に見てみましょう。

返済負担率

借入額

毎月の返済額

年間の返済額

25%

2800万円

8.3万円

100万円

30%

3360万円

10万円

120万円


この表から分かる通り、返済負担率を25%に保つ場合、最大で約2800万円の借入が可能です。一方、返済負担率を30%まで引き上げると、約3360万円まで借入が可能になります。毎月の返済額は、返済負担率に応じて増減し、生活の質や他の経済活動とのバランスを考慮して選択することが重要です。

年収500万円の場合

年収500万円の場合、月々の返済額は約10.4万円から12.5万円、年間では約125万円から150万円が目安となります。 

返済負担率

借入額

毎月の返済額

年間の返済額

25%

2,000万円

10.4万円

125万円

30%

2,400万円

12.5万円

150万円

 年収600万円の場合

年収600万円の場合、理想的な返済額の目安はどのくらいになるのでしょうか。たとえば、月収が50万円の場合、12.5万円から15万円の間が適切な返済額となります。

この範囲内であれば、生活費や他の支出にも十分な余裕を持たせることができると考えられています。

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