物件の購入を検討する際、住宅ローンについて考える方は多いはずです。しかし、住宅ローンを組む際にかかる諸費用をきちんと理解できていますか?
住宅ローンを借りると、金利以外にも住宅ローン手数料などの費用が追加で発生します。そのため、住宅ローンにかかる諸費用を理解しておく必要があります。
この記事では、住宅ローンの手数料をできるだけ抑えたい方に向けて、住宅ローンにかかる諸費用の種類と金額や、住宅ローンを決めるにあたって後悔しないための考え方について解説していきます。
住宅ローン時に必要になる諸費用は?
住宅ローンを組むときに必要になる諸費用は主に3つあります。この項目では、それぞれの特徴について簡潔に紹介していきます。
1. 住宅ローン手数料
1つ目は、住宅ローン手数料です。これは、融資する金融機関が手続きの際に徴収する金額を示します。各金融機関が金額を自由に設定できるため、各社で金額の違いが大きく生じます。また、事務取扱手数料には、借入金額に対して一定の割合がかかるタイプ(定率型)と借入金額に関わらず一定の金額がかかるタイプ(定額型)があるため、選択するタイプによっても金額に差が生じます。
2. 住宅ローン保証料
2つ目は、住宅ローン保証料です。これは、契約者が何かしらの理由でローンを返せなくなった際、保証会社が代わりにローンの返済を行う契約を結ぶための手数料を示します。保証会社が債務を保証するため、一部の例外を除いては住宅ローン契約時に連帯保証人を立てる必要がなくなります。
3. 団体信用生命保険
3つ目は、団体信用生命保険です。これは、住宅ローンを借りることになると発生する利息を示します。メリットとしては、まとまったお金がなかったとしても、ローンを借りることで家を購入できる点が挙げられます。一方のデメリットとしては、返済期間を長くすればするほど利息が高くなる点が挙げられます。
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4. その他
上述した諸費用は、借入する金融機関などによって金額が変動します。その他にも、住宅ローンを契約する際は登記費用や印紙税(ローン契約)などがかかります。また、「自分で登記する」ことを不可とする金融機関が増えているため、司法書士に登記作業を依頼する必要もあります。さらに、一般的に事務手数料は2.2%ですが、金利が高くても手数料が安くなる場合もあるため、総合的な判断が必要です。以下の表にまとめましたので、ぜひご覧ください。
種類 | 説明 | 金額感 |
司法書士報酬 | 司法書士に登記の作業を依頼する際にかかる費用 | 6〜10万円 |
抵当権設定登録免許税 | 不動産の所有権や抵当権を登記する際の課税額 | 融資額0.4% |
印紙税 | 契約書に貼る印紙の費用 |
1万円(融資額500〜1,000万円)、 |
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ここまで、住宅ローンを借りるタイミングでかかる諸費用とその特徴について紹介してきました。その中でも住宅ローン手数料には、「定額制」のものと借入金額に応じた「定率制」のものがあり、金額が大きく異なる場合があるため、注意が必要です。この項目では、定額制と定率制、それぞれの考え方について紹介していきます。
定額制の場合
定額制では、「〇万円」というように、借入金額にかかわらず、金融機関ごとに一定の手数料を支払います。水準としては税込22,000円〜110,000円であることが多く、借入金額が増えても手数料は変わらないことが特徴です。ただし、定率型に比べて借入金利が高くなる場合があるため、注意が必要です。
定率制の場合
定率制では、「借入金額〇%」というように、借入金額の割合に応じた手数料を支払います。水準としては「借入金額2.2%(税込)」が一般的で、借入金額が多ければ多いほど手数料は高くなります。ただし、定額型に比べて借入金利が低くなる場合もあります。
住宅ローンを安くするために意識すべきポイントは?
住宅ローンの借り入れにかかる諸費用について理解が深まってきたかと思います。この項目では、住宅ローンを安くするために意識すべきポイントについて紹介していきます。以下のポイントを押さえたうえで、住宅ローンを検討しましょう。
住宅ローンの保証料を安くする
保証料は銀行の利益ではないため、一定の条件がそろえば安くしてもらえる可能性があります。たとえば、住宅ローンを支払う人の返済能力が高いと判断されれば、この保証料は安くなります。そのため、転職などで年収が上がる可能性がある方は、タイミングを考えたうえで住宅ローンを借り入れましょう。
保証料が安く低金利の銀行を選ぶ
金利額は1回では大きな差がなくとも、積み重なれば大きな差額が生まれます。できるだけ金利の低い会社を選ぶのがおすすめですが、前述したように金利以外にも多くの諸費用がかかります。そのため、全体でかかる金額をしっかりと計算したうえで住宅ローンを借り入れましょう。
住宅ローンの金利を安くする
こちらも同様、金利額が積もれば大きな差額が生まれるため、それを意識したうえでできるだけ金利の低い住宅ローンを選びましょう。
金融機関との交渉に成功する
住宅ローンにおいてお金を貸してくれるのは銀行です。そのため、銀行相手にうまく交渉して成功すれば、金利を安くしてもらえる可能性があります。ただし、個人で交渉をすることは難しい場合があります。その際は、仲介していただいている不動産会社に気軽に相談してみましょう。
【できるだけ安く住宅ローンを組みたい方は...】
住宅ローンを組む際の注意点3つ
ここまで、住宅ローンにかかる諸費用や安くするために意識すべきポイントについて解説してきました。最後に、住宅ローンを組むときに考えるべき3つの注意点について紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
1. 金融機関の提案が正しい保証はない
金融機関が利用者目線で提案してくれる保証はどこにもありません。もちろん専門家の意見を聞くことも必要ですが、適用される金利は人によって異なります。そのため、自身でもある程度の知識を身につけ、ローンの判断できるようにしておくことが重要です。
2. 金利の種類は将来を見越して選択する
現在は低金利ですが、将来的にどのような金利変動があるのか、長期的に予測することは専門家ですら困難です。金利が固定でない場合は都度変動する可能性があるため、注意が必要です。
3.団体信用生命保険はどこまで保障しているかを確認
前述した団体信用生命保険の保障内容は金融機関ごとに異なります。そのため、中身をしっかりと確認しておきましょう。
まとめ
本記事では、住宅ローンにかかる諸費用の種類と金額から、住宅ローンを安くするポイントや後悔しないための考え方まで紹介してきました。
専門家の意見を聞くことは重要ですが、住宅ローンを組む際に金融機関が利用者目線で提案してくれる保証はどこにもありません。そのため、住宅ローンを組む際にかかる諸費用の種類を自分自身で理解し、金融機関を選択する必要があります。
今後の人生設計にも関わることなので、一度、第三者の専門家に相談したうえで決定することをおすすめします。
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