マンションは金額が大きく、流動性が高いものではないため、購入を失敗したからと言って簡単に買い換えられるものではありません。
マンション購入に失敗しないためには、注意点を事前に把握してから購入することが大切です。
この記事では、マンション購入における注意点、新築・中古別のマンション購入を検討する際のチェックリストなどについて解説します。
マンション購入の注意点
マンション購入で失敗しないためには、以下の注意点を事前に把握してから購入に進むことが大切です。
- ●資金計画における注意点
- ●不動産会社選びにおける注意点
- ●物件選びにおける注意点
- ●物件の契約・引渡しにおける注意点
それぞれの注意点を詳しく見ていきましょう。
資金計画における注意点
資金計画における注意点として、以下の3つのポイントが挙げられます。
- ●いくらまでなら無理なく買えるのか確認しておく
- ●マンション購入時には初期費用がかかる
- ●住み続ける間は維持費もかかる
いくらまでなら無理なく買えるのか確認しておく
マンションを購入する際、自分の経済状況をしっかり把握し、無理なく支払える金額がいくらか確認することが重要です。まずは収入や支出を見直し、毎月の返済額が家計にどれだけ影響を与えるかを計算しましょう。
一般的に、住宅ローンの月々の返済額は手取り収入の20~30%を目安にするのが理想とされます。また、将来的な収入の変動や予期せぬ出費にも備えて、余裕を持った計画を立てることが大切です。
金融機関のローン審査も踏まえた上で、無理のない返済計画を立てることで安定した生活を続けることができるでしょう。
マンション購入時には初期費用がかかる
マンションを購入する際には、物件価格以外にもさまざまな初期費用がかかります。一般的な初期費用とは、手付金、仲介手数料、登記費用、住宅ローンの事務手数料、火災保険料などです。
マンションの築年数や規模などによって初期費用が異なるので一概に言い切れませんが、物件価格の5~10%程度を想定しておきましょう。
これらの初期費用は一括で支払う必要があるため、事前に資金を十分準備しておくことが大切です。また、初期費用を抑えるための交渉や必要な資金をどうやって確保するか検討する必要があります。これにより購入後の生活をスムーズにスタートさせることができるでしょう。
住み続ける間は維持費もかかる
マンションを購入して住み続けている間、維持費がかかることを忘れてはいけません。代表的な維持費として、管理費や修繕積立金、固定資産税などが挙げられます。
これらの費用は毎月または年に一度支払う必要があり、家計に継続的な影響を及ぼすことになるので注意が必要です。特に修繕積立金は、将来的な大規模修繕に備えるための資金として重要です。
これらの維持費を含めた総合的な資金計画をしっかり立てることで安心して長く住み続けられるでしょう。
マンション購入にかかる初期費用や維持費などについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:マンション購入にかかる諸費用はどのくらい?初期費用から維持費まで徹底解説
不動産会社選びにおける注意点
マンション購入において信頼できる不動産会社を選ぶことは非常に重要です。まず複数の不動産会社を比較しましょう。評判や口コミなどをチェックし、過去の取引実績や専門性を確認することが重要です。また、担当者の対応力や知識の深さも重要な判断基準です。
次に、契約内容をしっかり確認し、不明点は必ず質問しましょう。不動産取引は高額で複雑なため、契約書の内容を理解しておくことが重要です。仲介手数料やその他の費用についても事前に確認し、予算内であるのかを確認することも忘れてはなりません。
信頼できる不動産会社を選ぶことで安心してマンション購入を進められるでしょう。
物件選びにおける注意点
物件選びにおける注意点には、以下の4つのポイントが挙げられます。
- ●市場価格や相場を理解しておくこと
- ●内覧会や内見で確認しておくべきこと
- ●周辺環境の確認は必須
- ●災害リスクについても確認しておこう
市場価格や相場を理解しておくこと
マンション購入に際して、まず市場価格や相場を理解することが重要です。同じエリア内での物件価格を比較し、価格の傾向を把握することで、適正な価格で物件を購入するための判断材料となります。
インターネットや不動産情報サイトを活用しながら近隣の売買事例や平均価格を調査しましょう。また、不動産会社から提供されるデータも有用です。
市場価格を理解しておくことで、相場よりも高い価格での購入を避け、適切な価格交渉を行うことができます。これにより納得のいく価格で理想の物件を手に入れられるでしょう。
内覧会や内見で確認しておくべきこと
内覧会や内見の際には、物件の状態を細かく確認することが重要です。まず、部屋の間取りや広さ、日当たり、風通しをチェックしましょう。また、壁や床、天井の状態、設備の確認も重要です。
特に中古物件の場合、リフォームの必要がある箇所の有無を見極めることが大切です。さらに、共有部分の清掃状況、管理体制についても確認し、管理組合がしっかりと運営されているか確認することも忘れてはなりません。
物件の現状を把握しておけば購入後のトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
周辺環境の確認は必須
物件選びにおいて、周辺環境の確認は欠かせません。まず、交通の利便性をチェックしましょう。最寄り駅やバス停からの距離、通勤・通学の利便性を確認することが重要です。
また、スーパーやコンビニ、病院、学校といった生活に必要な施設が近くにあるかも確認しましょう。さらに、治安や騒音の状況、将来的な開発計画なども考慮する必要があります。
周辺環境が自分や家族のライフスタイルに合っているか事前に確認しておけば長く快適に住み続けられるでしょう。
災害リスクについても確認しておこう
マンション購入時には災害リスクについて確認することも重要です。まず、物件が立地する地域のハザードマップを確認し、洪水や地震、土砂災害などのリスクを把握しましょう。
また、建物の耐震性能や防災設備の確認も欠かせません。
さらに、避難経路や避難場所などの確認も行い、非常時に備えることが大切です。災害リスクを把握することで安心して暮らせる物件を選べるでしょう。
物件の契約・引渡しにおける注意点
物件の契約・引渡しにおける注意点として、以下の2つのポイントが挙げられます。
- ●購入から引渡しまでの流れを把握しておく
- ●重要事項説明書には全て目を通す
購入から引渡しまでの流れを把握しておく
マンションの購入から引渡しまでの流れを事前に把握しておくことはとても重要です。通常、物件の申し込みを行った後、住宅ローンの審査が行われます。
住宅ローン審査が通れば、売買契約の締結に進みます。この際、手付金の支払いが発生することが一般的です。契約締結後、残りの金額を支払うためのローン手続きや諸費用の支払いが行われます。
その後、物件の最終確認を経て、引渡しが行われるまでが一連の流れです。この流れを理解しておくことで、スムーズに手続きを進めることができ、予期せぬトラブルを防ぐことができます。また、各段階で必要な書類や手続きの期限を事前に把握し、計画的に準備を進めることも大切です。
重要事項説明書には全て目を通す
契約時に渡される重要事項説明書には物件の詳細や契約条件が記載されています。これを全て確認することは非常に重要です。重要事項説明書には、物件の構造や設備、敷地の権利関係、近隣環境、法的な制限事項などが詳しく記載されています。
また、マンション内の規約内容や管理費・修繕積立金の金額、支払い方法なども記載されており、購入後の生活に影響を与える重要な情報が含まれています。
不明点や疑問があれば、担当者に質問してクリアにしておくことが大切です。重要事項説明書をしっかり確認することで安心して契約を進めることができ、後々のトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
【新築】マンション購入を検討する際のチェックリスト
新築マンションの購入を検討する際のチェックリストは以下の通りです。
|
チェックリスト |
□ |
予算を設定し、無理のない返済計画を立てる |
□ |
住宅ローンの審査に通るか確認する |
□ |
エリア内の物件価格を比較する |
□ |
近隣の売買事例や平均価格を調査する |
□ |
希望する間取りや広さを明確にする |
□ |
日当たりや風通しをチェックする |
□ |
手付金、仲介手数料、登記費用、火災保険料などの初期費用を見積もる |
□ |
壁、床、天井の状態を確認する |
□ |
配管や電気設備の状況を確認する |
□ |
最寄り駅やバス停からの距離を確認する |
□ |
近隣のスーパー、コンビニ、病院、学校などの施設をチェックする |
□ |
治安や騒音の状況、将来的な開発計画を調査する |
□ |
ハザードマップをチェックし、洪水や地震、土砂災害のリスクを把握する |
□ |
建物の耐震性能や防災設備を確認する |
□ |
物件の構造や設備、敷地の権利関係を確認する |
□ |
管理費や修繕積立金の金額、支払い方法を確認する |
□ |
管理規約を読み、疑問点があれば質問する |
□ |
売買契約書の内容を確認し、不明点は質問する |
□ |
手付金の支払い方法を確認する |
□ |
残りの金額の支払い計画を立てる |
□ |
物件の最終確認を行い、指摘事項がないかチェックする |
□ |
鍵の受け渡し手続きを確認する |
新築マンションは、新しい設備や最新の建築基準に重点を置き、内覧において設備や環境を確認します。初期費用や災害リスクも考慮し、契約手続きと引渡し前の最終確認が重要です。
【中古】マンション購入を検討する際のチェックリスト
中古マンションの購入を検討する際のチェックリストは以下の通りです。
|
チェックリスト |
□ |
予算を設定し、無理のない返済計画を立てる |
□ |
住宅ローンの審査に通るか確認する |
□ |
エリア内の物件価格を比較する |
□ |
近隣の売買事例や平均価格を調査する |
□ |
希望する間取りや広さを明確にする |
□ |
日当たりや風通しをチェックする |
□ |
手付金、仲介手数料、登記費用、火災保険料などの初期費用を見積もる |
□ |
壁、床、天井の状態を確認する |
□ |
配管や電気設備の状況を確認する |
□ |
リフォームが必要な箇所がないか確認する |
□ |
過去の修繕履歴を確認する |
□ |
修繕積立金の積立状況を確認する |
□ |
マンションの管理体制をチェックする |
□ |
最寄り駅やバス停からの距離を確認する |
□ |
近隣のスーパー、コンビニ、病院、学校などの施設をチェックする |
□ |
治安や騒音の状況、将来的な開発計画を調査する |
□ |
ハザードマップをチェックし、洪水や地震、土砂災害のリスクを把握する |
□ |
建物の耐震性能や防災設備を確認する |
□ |
物件の構造や設備、敷地の権利関係を確認する |
□ |
管理費や修繕積立金の金額、支払い方法を確認する |
□ |
管理規約を読み、疑問点があれば質問する |
□ |
売買契約書の内容を確認し、不明点は質問する |
□ |
手付金の支払い方法を確認する |
□ |
残りの金額の支払い計画を立てる |
□ |
物件の最終確認を行い、指摘事項がないかチェックする |
□ |
リフォームの必要があれば、見積もりを取る |
□ |
鍵の受け渡し手続きを確認する |
中古マンションは、既存の状態や過去の管理・修繕履歴に重点を置き、リフォームの必要性やコストを評価します。管理体制や周辺環境も確認し、安心して購入できる物件かどうか確認することが重要です。
まとめ
マンション購入後に何らかの失敗が見つかっても、マンションは金額が高額で、流動性が低いので簡単に買い換えることは基本的にできません。
マンションの購入で失敗しないためには、注意点を事前に把握し、その上で購入に進むことが大切です。新築・中古別にマンションを購入する際のチェックリストを用意しました。チェックリストの内容を確認してから購入すれば、失敗するリスクを軽減できるでしょう。
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