ANAマイルは、特典航空券に交換するのが一般的です。マイルで旅行をしようとためている方の中には「実際1マイルっていくらの価値があるの？」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。 

そこでこの記事では、マイルを利用するうえで知っておきたい利用方法別のマイルの価値の計算方法や、最も価値が高い利用方法を紹介します。JALマイルとの比較も紹介しますので、どのマイルをためようか悩んでいる方も参考にしてみましょう。 

【用途別】ANA1マイルはいくらになる？

マイルは航空会社が利用者に付与するポイントのことです。飛行機に乗った距離に基づいて付与されるほか、お買い物でためることもできます。ためたマイルの価値は一定ではなく、使い方によって価値が変わります。 

まずは、マイルの用途として、最も一般的な「特典航空券」に交換した場合の1マイルの価値を見ていきましょう。ANAマイル1マイルの価値は「航空券の普通運賃÷交換に必要なマイル数」で計算できます。 

東京発着の代表的な区間を例に見ていきましょう。ここではレギュラーシーズンのマイル数と、ANAフレックスの運賃で計算します。各区間のANAフレックス運賃、必要マイル数、「航空券の普通運賃÷交換に必要なマイル数」で算出した1マイルあたりの価値は以下の通りです。

このことから、特典航空券に交換する場合のANA1マイルの価値は、約3.65〜5.81円と考えられます。 

ちなみに、同一区間・同一条件でのJAL1マイルの価値もチェックしておきましょう。

このことから、特典航空券に交換する場合のJAL1マイルの価値は、約4.36〜5.44円と考えられます。

ANA1マイルあたりの価値は時期によっても変わる

前章では解説した1マイルの価値はあくまで一例であり、1マイルの価値は利用するクラス、シーズン・区間によって変わってきます。それぞれどのように価値が変わるのか見ていきましょう。

1. クラスによって異なる

国内線の場合、特典航空券として交換できる席のクラスは普通席のみです。ただ、国際線の場合は、エコノミークラス以外の3クラスも特典航空券に交換できます。 

「東京 - ニューヨーク」を例にクラスごとの1マイルの価値を見てみましょう。レギュラーシーズンのマイル数と普通運賃で計算します。

上記の通り、クラスによって1マイルの価値は変動し、ファーストクラスの特典航空券に交換した場合が、最も価値が高いです。

2. シーズンや区間によって異なる

国内線も国際線も、シーズンや区間によってマイルの価値が異なります。 

まずは「東京 - 大阪」の区間を例に、シーズンによるマイルの価値の違いを見てみましょう。シーズン設定はローシーズン・レギュラーシーズン・ハイシーズンの3つがあります。

上記のように、特典航空券に交換した場合のANA1マイルの価値は、約3.61〜5.42円で、ローシーズンが一番高くなります。 

前述した通り、区間によるマイルの価値の違いは以下の場合で約3.65〜5.81円です。

「座席アップグレード」で利用する場合のANA1マイルはいくら？

ANAマイルを国内線の特典航空券に交換する場合、利用できるのは普通席のみで、座席のアップグレードはできません。しかし、国際線の場合は、座席のアップグレードにマイルを使用できます。必要なマイル数は以下の通りです。

「東京 - ニューヨーク」の区間を例に見てみましょう。東京 - ニューヨーク間の区間基本マイルは、6,739マイルなので、アップグレードに必要なマイル数は、[区間マイル5,501〜に該当します。各座席クラスの差額から考える、1マイルあたりの価値を見てみましょう。

1マイルあたりの価値は上記のようになり、ビジネスクラスからファーストクラスへのアップグレードが一番高くなります。

「サービス」で利用する場合はANA1マイルあたりいくら？

ためたマイルは特典航空券として使用するだけでなく、さまざまなサービスに利用することもできます。サービスで利用する場合、ANA1マイルはいくらの価値があるのでしょうか。

レストランでコース料理を楽しむ場合

ANAマイルはホテルやレストランのさまざまなサービスに利用できる「ANAバラエティクーポン」に交換でき、サービスにはレストランのコース料理も用意されています。

たとえば、ジョエル・ロブションの場合、以下のクーポンに交換可能です。

• ・10,000マイルコース：ランチ 1名分
• ・30,000マイルコース：ディナー 2名分
• ・80,000マイルコース：ディナー 2名分 

1人6,000円のランチコースと同程度のメニューだった場合、1マイルあたりの価値は「6000円÷10,000マイル=0.6円」になります。 

宿泊クーポンと交換する場合

宿泊クーポンとして「ANAバラエティクーポン」に交換することも可能です。対象となっている「グランドハイアット福岡」を例にANA1マイルの価値を見てみましょう。 

グランドハイアット福岡での宿泊は、以下のクーポンが用意されています。

• ・30,000マイルコース：1泊 1室 2名まで
• ・40,000マイルコース：1泊 1室 2名まで
• ・60,000マイルコース：1泊 1室 2名まで 

たとえば30,000マイルコースは、グランドハイアット福岡のグランドツインでの宿泊を対象とするコースです。グランドツインの1室2名の宿泊料金目安は34,000円ですから、ANA1マイルの価値は「34,000円÷30,000マイル=約1.13円」になります。 

ANAセレクションでバラエティ豊かなアイテムと交換する場合

ANAが厳選した商品と交換できる「ANAセレクション」は、5,000マイルから交換できるサービスです。 

たとえば「BRUNO コンパクトホットプレート」なら、15,000マイルで交換できます。該当商品の公式価格は12,100円ですから、1マイルあたりの価値は「12,100円÷15,000マイル＝約0.81円」です。 

ちなみに、JALもマイルをショッピングポイントに交換して、買い物ができるサービスを用意しています。10,000マイルは11,200円分のJALショッピングポイントに交換できるため、1マイルあたりの価値は「11,200÷10,000円=1.12円」です。ただし、このサービスは2023年5月15日申込分で終了します。

「電子マネー」で利用する場合はANA1マイルあたりいくら？

ANAマイルは、楽天Edyやスターバックスカード、TOKYU POINT、楽天ポイントなどの電子マネーに交換することも可能です。これらの電子マネーに交換する場合、10,000マイルを10,000円分に交換でき、1マイルあたり1円の価値になります。ただし、楽天ポイントの場合は、10,000マイルが8,000ポイントとなり、1マイルあたりの価値は0.8円です。 

JALマイルも、SuicaやPontaポイント、dポイントなどの電子マネーに交換できます。Pontaポイントは10,000マイルなら10,000円分に交換できますが、3,000〜9,000マイルの場合は1マイルあたり0.5ポイントとなるため、1マイルの価値は0.5円です。 

ANA1マイルの価値が一番高いのは「ファーストクラスの特典航空券」

ANAマイルはさまざまな使い方ができますが、今回紹介した通り、一番価値が高いのは国際線のファーストクラスの特典航空券に交換した場合です。ただし、シーズンや区間によって価値は変動しますから、お得に利用したい場合は使用時期や行き先を検討してみるといいでしょう。 

まとめ 

今回はANA1マイルあたりの価値について解説しました。同じ1マイルでも使い方によって1マイルの価値が変わってきます。頑張ってためたマイルを少しでもお得に使いたいなら、特典航空券での利用がおすすめです。席のクラス、シーズン、区間によって変動するので、意識して利用してみましょう。 

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