住宅購入を検討する際、住宅ローンの話題を避けて通ることはできません。そして実際に住宅ローンを組むときには、年齢や借入額から完済目処を立てる必要があります。

この記事では、住宅ローンを組むときの年齢について検討している方に向けて、住宅ローンの年齢制限から借入時の平均年齢、年齢別の借入期間まで、住宅ローンと年齢の関係について解説します。

住宅ローンは何歳まで組める?

住宅ローンを組むときに留意すべき年齢には、申込可能年齢と完済時年齢の2種類があります。これら2つの年齢制限は各金融機関によって異なりますが、申込可能年齢を20歳以上70歳以下(65歳以下の場合もあり)、完済時年齢を80歳未満と設定する金融機関が多くなっています。

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住宅ローン借入時の平均年齢

住宅金融支援機構の「2021年度フラット35利用者調査」によると、住宅ローン借入時の平均年齢は41.5歳となっています。

近年は中心的な利用年齢層である30歳代の割合が減る一方で、50歳以上の割合が増えており、借入時平均年齢の上昇が続いています。

住宅ローン審査では完済時年齢が重視される

国土交通省の「令和2年度 民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」によると、住宅ローンを融資する際に考慮する審査項目として「完済時年齢」と答えた金融機関は99.1%にも達します。

これは「健康状態」や「担保評価」などの他の審査項目と比較して最も高い割合となっており、多くの金融機関が完済時年齢を重視していることがわかります。

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【年齢別】住宅ローン完済までの借入期間

仮に住宅ローンの審査に通ったとしても、その後、最後まで返済できるかどうかが重要です。

住宅金融支援機構の「2021年度フラット35利用者調査」によると、住宅ローンの平均借入期間は32.8年となっています。ただし、借入時の年齢によって借入期間が異なることを理解しておく必要があります。

この項目では、住宅ローン完済までの借入期間について、それぞれの年齢別に例を挙げて解説していきます。

30〜40代の場合

30~40代は、結婚や出産、子育てなどのライフイベントが多くなります。比較的お金のかかる年代であるうえに収入も高くない世帯が多いため、たとえ少額でも時間をかけてコツコツと返済するのがおすすめです。例えば30歳で返済期間35年の商品を利用する場合は、65歳の定年までに住宅ローンを完済できます。

50代の場合

50代になると、子供の独り立ちなどによって家計に余裕が出てきます。しかし、住宅ローンの審査は徐々に厳しくなり、35年の住宅ローンを借りられなくなります。例えば50歳で返済期間25年の商品を利用する場合は、住宅ローンを完済できるのは75歳になってしまいます。定年退職後も返済資金をしっかりと確保しておかないと生活費を圧迫してしまうことになります。

60代の場合

60代になると定年退職もあり、住宅ローンの審査の目はさらに厳しくなります。短期間での返済が必要なうえに定年後も長期間にわたって返済が続くため、住宅ローンは慎重に組む必要があります。

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住宅ローンを早いうちに組むメリット3つ

住宅ローンの借入を行う年齢によって、完済までの借入期間が異なることをお話ししてきました。

この項目では、早いうちに住宅ローンを組むことの3つのメリットについて解説していきます。

1. 審査が通りやすい

上述した通り、金融機関は完済時の年齢を重要視しています。そのため、働き盛りである30〜40代のなるべく若いうちに住宅ローンを組んだ方が、借入時の審査が通りやすくなります。

2. 長期間かけて返済できる

若いうちに住宅ローンを組むほど、完済時の年齢制限まで余裕があるということになります。そのため、35年ローンなどの比較的長期間での返済が可能になります。毎月の支払額を低額にしたい方は早めに組むことをおすすめします。

3. 定年までに完済できる

定年退職後は年金中心の生活になる方も多く、それまでに住宅ローンを完済したいという方は多いでしょう。そのため、定年後に金銭的な負担をかけないためにも、現役で働いている若いうちに住宅ローンを組むことをおすすめします。

また、上述した以外にも、健康状態によっては団体信用生命保険に加入できずに希望するローンが組めない場合や、加入できたとしても金利が高く設定される場合があります。そのため、健康面に問題がないからこそローンが組めるという点も考慮しておきましょう。

まとめ

本記事では、住宅ローンの年齢制限や借入時の平均年齢、年齢別の借入期間について紹介してきました。

住宅ローンはいつでも組めるわけではなく、年齢制限が存在します。審査の際には完済時年齢が重視されることを理解しておきましょう。さらに、住宅ローンを組むときの年齢によって審査や借入期間に影響が出てきます。健康状態が良好かつ働き盛りの若い時期に住宅ローンを組んだ方が、メリットが大きくなるといえるでしょう。

また、住宅ローンを検討する際、年齢について考えることも重要ですが、専門家に相談し、ご自身の年齢や状況に応じた綿密な返済計画を立てることをおすすめします。

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