マイホームを購入するとき、どれくらいの住宅ローンを組めるか、またそれでどのような自宅を手に入れることができるのかは、多くの人が関心を持つ点です。この記事では、年収500万円の場合に、どれくらいの額の住宅ローンを利用できるのか、また、ローンを組む際のポイントなどを提供します。

年収500万で住宅ローンはいくらまで借りられる?

年収500万円で住宅ローンを検討する際、最も気になるのは「いくらまで借りることができるのか」という点でしょう。借り入れ可能な上限額を知ることは、購入可能な物件の範囲を決める上で重要な要素です。ここでは、借入上限額を把握するための2つの方法について解説します。

借入上限額を確認する方法は、「年収倍率」を用いる方法と「返済負担率」を用いる方法の大きく2つです。これらの方法を用いることで、自分の年収に基づいた適切な住宅ローンの借入額を見積もることが可能になります。

年収倍率から考える

年収倍率とは、年収の何倍まで住宅ローンで借り入れが可能かを示す目安です。一般的に、金融機関は  年収によっても異なるが、年収の5倍から7倍程度までの借り入れを上限として設定しています。この倍率は、金融機関や借入条件によって異なるため、具体的な借入可能額を知るためには、複数の金融機関に相談することが推奨されます。

年収500万円の場合、審査における年収倍率が一般的に約6.5倍となるため、借入可能額は最大で3250万円程度です。しかし、これはあくまで目安であり、借り入れを申し込む金融機関の審査基準や金利、返済期間などによって変動します。年収倍率から借入可能額を概算することは、物件探しの初期段階で役立ちます。

返済負担率から考える

返済負担率とは、年収に占める住宅ローンの年間返済額の割合を指します。一般的に、返済負担率は25%~35%程度が望ましいとされています。この範囲内であれば、生活費や他の支出を圧迫することなく、安定した返済が見込めると考えられます。

返済負担率を基に計算する場合、年収500万円で返済負担率を30%とした場合、年間の返済可能額は150万円です。この年間返済可能額と想定する住宅ローンの金利、返済期間を基に借入可能額を計算します。例えば、金利1.5%で35年返済の場合、大まかに計算すると3000万円程度の住宅ローンを組むことが目安となります。

住宅ローンを借入限度額まで借り入れするリスク

住宅を購入する際、多くの人が可能な限りの最大借入額で住宅ローンを組むことを検討します。しかし、この最大借入限度額でのローンは、大きなリスクを伴う可能性があるので注意が必要です。

借入限度額いっぱいでローンを組むと、返済額が大きくなり、毎月の返済が家計に重大な負担となります。この返済負担は家計を圧迫し、他の重要な支出を犠牲にする可能性があります。特に変動金利を選択している場合、将来的に金利が上昇すれば返済額も増加します。借入限度額が大きいほど、この金利変動による影響も大きくなり、予想以上に返済負担が重くなるリスクが高いです。

ローンの返済が長期間滞ると、最終的には住宅が差し押さえられる可能性があります。これは、ローンの契約者にとってだけでなく、家族にとっても大きな打撃となってしまいます。

年収500万で住宅ローンを無理なく返せる額は?

年収500万円で住宅ローンを組む際に、無理なく返済できる額を知ることは、賢い住宅購入計画の第一歩です。返済負担率を25%とすると、年収に対する年間の返済額は125万円、月額では約10万円となります。

この範囲内で返済が可能な住宅ローンの額を把握することで、経済的な不安を避け、安定して家計のやりくりが可能になります。

  • 【シミュレーションの条件】
  • ● 返済方法   :元利均等返済
  • ● ボーナスタイプ:ボーナス払いなし
  • ● 返済期間   :35年
  • ● 金利タイプ  :固定金利
  • ● 金利     :1.5%

住宅ローンが3,000万の場合

年収500万円の人が3,000万円の住宅ローンを組んだ場合、月々の返済額は約91,855円となります。この額は、目安である返済負担率25%よりも低いため、無理なく返済することが可能です。しかし、これには生活費や他の費用も考慮する必要があり、全体の家計バランスを見ながら検討することが重要です。

住宅ローンが3,500万の場合

同じ条件で、ローン額が3,500万円の場合、月々の返済額は約107,165円となります。この返済額も年収500万円の範囲内で管理可能ですが、返済負担率が25%を少し上回っているため、余裕を持った家計管理が求められるでしょう。特に、未来の収入の不確実性や突発的な出費に備えるためにも、慎重な計画が必要になります。

住宅ローンが4,000万の場合

ローン額が4,000万円になると、月々の返済額は約122,474円とさらに増加します。この金額では返済負担率が29%程度となり、返済負担が重く感じる可能性が高いです。返済負担率が高まると、生活費やその他の支出に影響を及ぼす可能性があるため、このローン額を選択する際には、より一層の慎重さが求められます。

年収500万で住宅ローンを組む際のポイント

年収500万で住宅ローンを組む際のポイントには、大きく以下の3つがあります。

  • ● 頭金を用意して住宅ローンの借入額を減らす
  • ● 返済負担率は25%以内にすること
  • ● 返済計画は無理のない範囲で立てること

頭金や返済負担率など、ローンを組む前に事前知識としてポイントを理解しておくことで、返済の負担を減らすことが可能です。

頭金を用意して住宅ローンの借入額を減らす

頭金を用意することは、住宅ローンを組む際のポイントになります。頭金を入れることで、ローンの総額を減らし、その結果、返済額や返済期間を短縮することが可能です。

また最近では、頭金なしでフルローンを組む人も増えています。フルローンのメリットは、初期費用を抑えて家を購入できる点にありますが、デメリットとしては、借入額が大きくなり、返済の負担が重くなることです。また、物件価値の変動によっては、ローン残高が物件価値を上回る「オーバーローン」に陥るリスクも考慮する必要があります。

返済負担率は25%以内にすること

返済負担率を25%以内に抑えることは、安定した住宅ローンの返済計画を立てる上で非常に重要です。返済負担率とは、年収に占める住宅ローン返済額の割合のことで、この割合が低いほど、返済の負担が軽くなります。年収500万円の場合、年間の返済額を125万円以内に抑えることが理想的です。

この返済負担率を守ることで、万が一の収入減や突発的な支出が発生した場合でも、返済に影響が出にくくなります。また生活費や教育費、老後の資金など、他の支出にも余裕を持たせることができるため、安心して生活を送ることが可能になります。

返済計画は無理のない範囲で立てること

返済計画を立てる際には、自身のライフプランや金利上昇のリスクを考慮し、無理のない範囲で設定することが重要です。結婚や子育て、教育費、そして将来の老後資金など、人生には様々な支出が予想されます。これらを総合的に考慮した上で返済計画を立てることが、長期にわたって安定した返済を続けるための鍵となります。

また金利が上昇した場合のシミュレーションも重要です。現在は低金利の環境ですが、将来的に金利が上昇する可能性もあります。

変動金利を選択する場合は特に、金利上昇時の返済額の増加を見越した計画を立てることが必要です。

まとめ

年収500万円で住宅ローンを組むときは、頭金や返済負担率などを考慮し、無理なく返済計画を立てましょう。ANAの住まいでは、住宅購入や住宅ローンに関する無料相談を行っています。また、現在のご年収でお借入れできる金額帯をシミュレーションさせていただくことも可能でございます。

不動産を購入したいものの、なかなか一歩を踏み出せずにいるという方は、この機会に一度相談してみてはいかがでしょうか。

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