本記事は「マンションと戸建て、どちらがいいのかわからない」「大きな買い物なので絶対に後悔したくない」そんな悩みを解決します。

マンションと戸建て、どちらも魅力的な要素がたくさん詰まっています。住宅購入は間違いなく人生で一番の出費、悩んでしまうのも無理はありません。ただ、マンションと戸建てにはそれぞれにはっきりとした向き不向きが存在します。

購入後に後悔しないためにも、メリットデメリットを把握して自分たちに合った物件を見つけましょう。

マンションの特徴は?

本章では、マンション購入のメリットやデメリットについて解説します。マンションは同条件で戸建てと比較すると購入価格が低く、住み替えの候補として人気の物件タイプです。

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マンションのメリット

マンション購入のメリットは以下の通りです。

  • ● ゴミ出しが楽
  • ● セキュリティが厳しく安全性が高い
  • ● 導線がコンパクト
  • ● 設備内の清掃をしなくてよい
  • ● 住み替えが簡単
  • ● 立地のいい物件が多い
  • ● 資産価値が安定している

マンションのメリットを総括すると、利便性の高さや資産価値としての安定性、管理システムによる高度なセキュリティ性能が特徴だとわかります。

また、近年マンション価格は上昇傾向にあり、投資手段の1つと捉えられるほど資産価値があります。

以下は、国土交通省が発表した、不動産価格のグラフです。

出典:不動産価格指数、住宅は前月比1.2%上昇、商業用は前期比1.3%上昇(国土交通省)

上記の推移から、2013年を境にマンション価格が増加し続けていることがわかります。一方、戸建て住宅の資産価値は上がってはいるものの、上げ幅は高くありません。資産価値としての安定を求めるならマンションがおすすめです。

マンションのデメリット

マンション購入のデメリットは以下の通りです。

  • ● 毎月管理費用の負担がある
  • ● 部屋の間取りや日当たりを自由に選べない場合がある
  • ● 面積が狭く生活音に配慮が必要
  • ● 部屋同士の距離が近いので家族の気配がわかりやすい
  • ● リフォームできない場合がある
  • ● 人気の物件は戸建てより高い場合もある
  • ● 管理規約がありライフスタイルが制限される
  • ● ペットNG、もしくは種類に制限があることが多い

総じて戸建てに比べ自由度が下がる点と維持コストがかかる点がデメリットといえます。

マンションがおすすめのタイプ

マンションのメリットとデメリットを以下の表にまとめました。

メリット デメリット
ゴミ出しが楽 毎月管理費用の負担がある
セキュリティが厳しく安全性が高い 部屋の間取りや日当たりを自由に選べない場合がある
導線がコンパクト 面積が狭く生活音に配慮が必要
設備内の清掃をしなくていい 部屋同士の距離が近いので家族の気配がわかりやすい
住み替えが簡単 リフォームできない場合がある
立地のいい物件が多い 人気の物件は戸建てより高い場合もある
資産価値が安定している 管理規約がありライフスタイルが制限される
  ペットNG、もしくは種類に制限があることが多い

上記を踏まえると、マンション購入は以下のような希望がある人に向いています。

  • ● 部屋数を求めない
  • ● 自治体との密な関わりを避けたい
  • ● セキュリティに不安を感じる
  • ● 立地の利便性を優先したい
  • ● 10年以内に住み替えする予定がある
  • ● 夫婦2人で住みたい、または子供が中学生以上
  • ● コストパフォーマンスを重視したい
  • ● 共働きで清掃や管理の時間がない

マンションはライフスタイルが制限されますが利便性は高いため、仕事で忙しい人や他人との密なコミュニケーションが苦手な方におすすめです。

戸建ての特徴は?

続いて、戸建てのメリットとデメリットを見ていきましょう。「将来は戸建てを買って子供やペットと庭で遊びたい」そんな夢を抱いている方も多いのではないでしょうか。

事実、住宅購入で戸建てを希望する人は多数います。以下は国土交通省の発表した、住み替えに関する調査結果です。

出典:我が国の住生活をめぐる状況等について(国土交通省)

上記の割合から、全体のおよそ50%以上が戸建てへの住み替えを希望していることがわかります。近年は資産価値の観点から分譲マンションの人気が高まっていますが、戸建てもまだまだ人気がある物件タイプです。

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戸建てのメリット

戸建てのメリットは以下の通りです。

  • ● 間取りを自由に設計できる
  • ● 生活音をあまり気にせず済む
  • ● 管理費・修繕積立金・駐車場代が不要
  • ● 上下階の騒音に悩まされない
  • ● リフォームやリノベーションが自由
  • ● 専用の庭や駐車場が作れる
  • ● 土地が資産になる
  • ● ペットが自由に飼える

総じて物件の自由度の高さとストレスフリーな点が特徴です。「自分たちだけの家が欲しい」そんな人に戸建てはおすすめです。

戸建てのデメリット

戸建てのデメリットは以下の通りです。

  • ● 修繕費など資金の自己管理が必要
  • ● 郊外に建てる場合は車が必須
  • ● セキュリティのリスクが高い
  • ● 自治体など近所付き合いがある
  • ● 掃除や管理が面倒

マンションに比べ、戸建てはなにか不具合が起こった場合全てが自己負担です。管理費や修繕費はかかりませんが、修理が必要になったとき用に修繕費用を自身で積み立てて管理しなければなりません。

戸建てがおすすめのタイプ

戸建てのメリットとデメリットを表にまとめました。

メリット デメリット
間取りを自由に設計できる 修繕費など資金の自己管理が必要
生活音をあまり気にせず済む 郊外に建てる場合は車が必須
管理費・修繕積立金・駐車場代が不要 セキュリティのリスクが高い
上下階の騒音に悩まされない 自治体など近所付き合いがある
リフォームやリノベーションが自由 掃除や管理が面倒
専用の庭や駐車場が作れる  
土地が資産になる  
ペットが自由に飼える  

上記のメリットデメリットを踏まえると、戸建て住宅は以下の希望がある人に向いています。

  • ● のびのびと生活したい
  • ● 敷地を広くもちたい
  • ● 間取りにこだわりたい
  • ● 中学生以下の子供が2人以上いる
  • ● もしくは2人以上の子供を望んでいる
  • ● 家事や掃除は嫌いではない
  • ● 賑やかな街よりも閑静な場所が好き
  • ● 同じ土地に住み続けたい
  • ● 大型犬を飼いたい
  • ● ガーデニングに憧れがある

戸建ての魅力は開放的な空間と設計の自由度です。一家のライフスタイルにピッタリ合わせるなら、戸建て住宅を検討しましょう。

マンションも戸建ても!知っておきたいすまいを選ぶ重要なポイント

続いて、本章ではマンションと戸建て、どちらを選択しても必ず注目したい4つの共通ポイントを紹介します。

①安全性

日々の暮らしで常に気をつけておきたいのが、物件の防犯性、安全性です。セキュリティが甘い物件は盗難のリスクが高くなります。

以下は、侵入窃盗に関する警察庁の統計です。

出典:侵入窃盗の発生場所別認知件数(警察庁)

令和4年で発生した窃盗事件の内、一番多い発生場所が戸建て住宅の33%、次いでマンションを含む共同住宅が12.1%です。日々のニュースでは飲食店や宝石店など店舗での窃盗が多く話題に上がりますが、実際は住宅が狙われるケースが多数です。

窃盗や強盗事件に巻き込まれないためにも、物件の防犯性は必ず見ておきましょう。具体的に見ておくべき点は以下の4点です。

  • ● マンションならオートロック、管理人による見回りがある物件か
  • ● 戸建てなら防犯用の柵を設置する土地の余裕があるか
  • ● 強化ガラスや防犯カメラの設置を検討しているか
  • ● 物件、土地のある場所は治安が良いか

また、防犯とは別に物件としての安全性も考えなければなりません。小さな子供がいる家庭ならベランダなど高いところへ近づけないための工夫、高齢者がいる家庭ならバリアフリー設備があるかも要チェックです。

②立地

立地条件で物件を絞り込むときは、家族のライフスタイルに合わせた選択をしましょう。例えば「車通勤が苦ではない」「賑やかな場所より閑静な場所が好き」といった人なら、わざわざ立地の良い都市部でなくても郊外で問題ありません。

一方「車の運転が嫌」「買い物にいちいち遠くまでいくのは面倒」といった希望がある場合、探す物件は必然的に駅や商業施設に近い必要があります。

一般的に立地条件の良い物件ほど高価格です。特に立地条件が良いかつ新築や築浅物件となると、住宅価格は跳ね上がります。もし立地条件の良い物件を限られた予算で購入するなら中古のマンションや戸建て住宅を視野に加えましょう。

③日当たり

日当たりは洗濯物の乾きや部屋の暖かさに直結するため、十分な光量が入る物件か必ずチェックしましょう。物件のリストに「日当たり良好」と書かれている物件がありますが、実際はいまいちな場合もあります。必ず内見は日が昇った正午にして自身の目でチェックしましょう。

④一生住めるすまいか

住まいを選ぶとき、一番先に考えるべきは「ライフプラン」です。選んだ物件が自身を含めた家族全員が一生住める住まいか、ライフプランの条件を満たしているか考えましょう。

例えば、実家の両親がこちらに移り住むことになるかもしれない、もっと子供が欲しいなど、先の人生で起こり得るイベントを見越すと住み替えのリスクを防げます。

一生住めるすまいかを見極めるために、以下の要素について家族と事前に話し合いましょう。

  • ● どんな目的で住宅を購入するのか
  • ● 何年住むつもりなのか
  • ● どんな生活を送りたいか

住宅の購入は少なくとも10年は住むことを見越して購入するケースがほとんどです。住宅を購入した後の人生で、家族とどんな生活を送っていたいかよく考えて物件を探しましょう。

まとめ

マンションと戸建てで迷った際のポイントを以下にまとめました。

  • ● マンションのメリットは総合的な利便性の高さと安定した資産価値
  • ● マンションのデメリットはライフスタイルの制限と管理費の負担
  • ● 戸建てのメリットは設計の自由度とのびのび暮らせる快適さ
  • ● 戸建てのデメリットはセキュリティリスクと清掃の手間があるところ
  • ● ライフプランやスタイルに合わせた物件を選ぶと後悔しない

マンションと戸建てにはそれぞれメリット・デメリットが存在します。住宅購入は間違いなく人生で一番の大きな買い物、購入後に後悔しないよう専門家へ相談するのも1つの手段です。

ANAの住まいでは、住宅購入に関しての無料相談を受け付けております。この機会にぜひご活用ください。

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