本記事では「不動産屋選びはなぜ大切?」「どんな不動産屋が優良なのかわからない」という疑問にお答えします。
不動産屋は入居希望者と物件主を仲介する重要な役割を果たします。そのため、物件と同様に不動産屋の選定も慎重に行う必要があります。しかし、物件にばかり目がいって不動産屋に注目する人は多くありません。「なんとなく入った不動産屋で物件を決めた」そんな経験のある人も多いのではないでしょうか。
優良な物件を見つけるには、ポイントを押さえて優良な不動産屋を選びましょう。
【結論】不動産屋選びは慎重に!3つの理由を解説
不動産屋選びは物件探しにおいてとても重要なポイントです。ここでは、なぜ新居探しで不動産屋選びが重要なのか、3つの理由を解説します。
理由①サービス内容が不動産屋ごとに異なるから
不動産屋が紹介できる物件はどこの店舗でもほとんど同じです。ほとんどの不動産屋は不動産流通機構が提供する「レインズ」と呼ばれるデータベースから物件をピックアップしています。そのため、紹介する物件に差はありません。
しかし、不動産屋ごとにサービス内容が異なり、その特徴が契約の是非を決定します。担当者の対応が良かったりキャンペーンがあったりと、不動産屋ごとの特色が契約を後押しします。
理由②仲介手数料が不動産屋ごとに異なるから
不動産屋で契約が成立すれば仲介手数料が発生しますが、手数料の金額は不動産屋で大きく異なります。賃貸なら家賃1ヶ月分+税金が相場、購入なら物件価格に応じた割合の手数料が発生します。
物件タイプと購入金額毎の仲介手数料上限を表にまとめました。
賃貸 | 1ヶ月分の家賃+消費税 |
売買額が200万円以下 | 物件価格(税別)×5%+消費税 |
売買額が200万円超〜400万円以下 | 物件価格(税別)×4%+2万円+消費税 |
売買額が400万円超え | 物件価格(税別)×3%+6万円+消費税 |
上記の手数料はあくまで上限です。不動産屋によっては仲介手数料を低く設定するところも存在します。物件購入や家賃の高い物件だと仲介手数料も高額なため、不動産屋を複数検討するとよいでしょう。
理由③高額な契約を安心して行うため
新居探しは賃貸、購入どちらでも大きなお金が動きます。特に購入の場合は数千万円単位の費用がかかるため、必ず信頼できると判断した不動産屋でなければなりません。
信頼できる不動産屋の共通点として、以下4つのポイントが挙げられます。
- ● 営業時間が長い
- ● ネット上の口コミが良い
- ● 仲介と管理両方を手掛ける
- ● 免許の更新回数が2回以上
また、不動産屋のポイントとは別に、営業担当者の態度、対応力も重要です。
信頼できる担当者のポイントは以下の5点です。
- ● 誠実に対応をしてくれる
- ● 連絡に対する返答が早い
- ● 希望の条件を把握している
- ● 物件情報や近隣エリアについて詳しい
- ● メリットデメリット両方を教えてくれる
無数の物件から希望の物件をピックアップしてくれるかは、担当者の力量にかかっています。そのため、担当者とうまくコミュニケーションをとり希望を伝えたりアドバイスを受けたりしましょう。
不動産屋とのやりとりに不安を感じる方は、ANAの住まいでも無料相談を行なっていますのでぜひご活用ください。
一戸建てとマンションで不動産屋選びの方法は違う?
ここからは戸建てとマンションにおいて不動産屋選びに違いがあるかを解説します。
基本的に大きな違いはない
不動産屋選びのポイントは、戸建てとマンションでほとんど変わりません。先ほども説明したように、ほとんどの不動産屋は「レインズ」と呼ばれる共通のデータベースから物件をピックアップしているからです。
基本的にこちらがマンションか戸建てか希望を伝えれば条件に類似した物件を紹介してくれるため、変わらず不動産屋の情報や営業担当者の対応力で判断するとよいでしょう。
不動産屋によっては扱う物件に偏りがある場合も
不動産屋によっては、店舗の方針や物件の空き状況によって特定の物件タイプに偏りが生じる場合があります。たとえば、都心の大学周辺にある不動産なら学生の来客が多く予想されるため、賃貸契約が中心となるでしょう。
不動産屋が紹介する物件は、当然空きがある物件に限られます。エリアやシーズンによって物件タイプが偏るのも珍しくはないため、目新しい物件が見つからないなら来店の時期をずらすのも効果的です。
また担当者においてもマンションに詳しかったり戸建てに詳しかったり、スタッフによって得意な領域が異なる場合があります。不動産屋によっては条件を伝えると適任のスタッフに担当してもらえるところもあるので、希望条件は事前に決めておきましょう。
【不動産屋の特徴】大手のメリット・デメリットを解説
不動産屋は業態によって大手と地元密着型の2種類に分かれます。大手の特徴は支店が多く、担当範囲が幅広い点です。物件探しでは、一見大手に分があるイメージを抱かれますが、必ずしもそうとは限りません。
ここからは大手のメリットとデメリットについて解説します。
大手のメリット
大手不動産屋のメリットは以下の5点です。
- ● 物件のカバー範囲が広い
- ● ブランド力がある
- ● 店舗へのアクセスが良い
- ● 専用のポータルサイトがある
- ● 仲介手数料をクレジットカードで分割払いできる
大手の場合は利便性がメリットとして挙げられます。また、自社物件を多く持っているため、市街地エリアなら物件紹介に融通が利きやすいのも魅力的です。
大手のデメリット
大手不動産屋のデメリットは以下の4点です。
- ● 支店がないエリアは紹介できる物件数が少ない
- ● 物件を持つ大家とのつながりが薄くなりがち
- ● 共益費とは別で管理会社の月額費用が発生する場合がある
大手の不動産屋は支店ごとに物件数や質が異なるため、エリアによっては選択肢が狭まります。また、価格を統一していたり基準を設けていたりするため融通が利きにくい点もデメリットです。
【不動産屋の特徴】地元密着型のメリット・デメリットを解説
地元密着型とは、古く根付いているもしくは特定エリアに数店舗だけあるタイプの不動産屋です。ここでは地元密着型不動産屋のメリット・デメリットをご紹介します。
地元密着型のメリット
地元密着型不動産屋のメリットは以下の6点です。
- ● 近隣地域の情報に詳しい
- ● 物件ごとの情報量が多い
- ● 入居日や家賃の交渉がしやすい
- ● 無理な営業をかけてこない
- ● 契約後も相談しやすい
- ● 穴場物件が見つかる
地元密着型の特徴は、特定エリアにおいては大手よりも強い点です。大手よりカバー範囲は狭いですが、絞られる分優良な物件を多く知っています。
地元密着型のデメリット
地元密着型不動産屋のデメリットは以下の3点です。
- ● 存在が認知されにくい
- ● 地域外物件には弱い
- ● 借主の印象が悪いと良い物件を紹介してもらえない
地元密着型は大手に比べブランド力に乏しいため、外部の人間から店舗の存在が周知されにくいのがデメリットです。また、店舗によっては気軽に入りにくい雰囲気があり、物件探し初心者には少しハードルが高く感じます。
自分にぴったりな不動産屋を選ぶポイントは3つ
ここからは、優良な不動産屋を見つけるポイントをご紹介します。優良な不動産屋を選ぶには、以下の3点を参考にしましょう。
- ● 第一印象が良いか
- ● 口コミが良いか
- ● 利点だけでなく悪い点も説明してくれるか
第一印象が良いか
第一に、不動産屋スタッフの対応や態度はよく見ておきましょう。物件探しは担当者との話し合いがメインです。態度の悪い担当者だとこちらも条件を話しにくいですし「この人に任せて大丈夫だろうか」と不安になるでしょう。
電話や訪問時の対応が良い場合はその後も安心してやり取りできるため、スムーズに物件探しができます。担当者の第一印象やコミュニケーション能力は取引全てに関わる重要な要素です。
口コミが良いか
近年はネット上にさまざまな情報があるため、口コミを参考に不動産屋や住まい選びを進めることも選択肢のひとつです。地域の不動産屋全てを巡るのは難しいため、ネット上の口コミを参考に、不動産屋を2〜3箇所に絞り込みます。
口コミを参考にする際は、評価の良し悪しにかかわらず、口コミの多い店舗を選ぶのがポイントです。また、あくまで参考材料のひとつとし、すべての情報を鵜呑みにしない意識を持ちましょう。
利点だけでなく悪い点も説明してくれるか
物件のメリットだけを伝えてくる担当者はむしろ警戒しなければなりません。どの物件にも必ず良い点と悪い点は存在します。良い点だけを伝えて重大な欠点を隠しているかもしれませんし、担当者がノルマの達成を目的に売り込みにきているのかもしれません。
良い担当者は利点も欠点も伝えた上で、顧客に選択肢を与えてくれます。
まとめ
本記事のポイントを以下にまとめました。
- ● 物件探しで不動産屋選びは重要
- ● 不動産屋ごとにサービス内容や仲介手数料は異なる
- ● 戸建てとマンションで不動産屋選びは変わらない
- ● 利便性なら大手、穴場物件を探すなら地元密着型
- ● 不動産屋選びは店舗情報と担当者の対応で判断しよう
不動産屋選びは一社だけにせず、いくつかの店舗で比較検討しましょう。同じ物件だとしても不動産屋ごとに賃料や物件価格が異なるため、妥協せずに複数社で話を聞きます。
ただし、紹介の物件が本当に良いものなのかわからない方もいるでしょう。ANAの住まいでは、不動産屋に直接話を聞きに行くのが不安だと感じる方もいらっしゃると思います。そんな時は是非ANAの住まいの無料相談をご活用ください。