住宅を購入する際、多くの方が住宅ローンの利用を検討しますが、その返済期間の長さはどの程度が適切なのでしょうか。この記事では、住宅ローンの返済期間の平均と、適切な期間を決める際のポイントを解説します。
返済期間を適切に設定することで、経済的な負担を軽減し、賢く住宅購入を進めることができます。
そもそも住宅ローンとは?
住宅ローンとは、不動産を購入するために、金融機関から借り入れるローンのことです。個人が自宅を購入する際に利用するもので、購入する不動産を担保にして借り入れを行います。住宅ローンを申し込むには、年齢や収入、勤務形態などの条件があり、これらは金融機関によって異なるので注意が必要です。
また借入期間は、借りる人の年齢や収入、返済計画などに基づき決定されます。一般的には15年から35年の間で設定されることが多いですが、これは個々の生活設計や将来の計画に密接に関わるため、借りる人によって変化します。
参考:https://anasumai.jp/useful-information/glossary/post-55.html
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住宅ローンは何歳まで組める?
住宅ローンを組む際には年齢制限があることも重要なポイントです。一般的には、借入時の年齢に制限が設けられており、完済時の年齢も考慮されます。これは、ローンの返済能力が年齢とともに変化することに起因しています。具体的には、多くの金融機関では、住宅ローンの完済時に80歳前後くらいになるように設定されています。
つまり、借入時の年齢が高い場合、借り入れ可能な期間は短くなる可能性があるということです。このため、住宅ローンを検討する際には、自身の年齢を考慮し、どの程度の期間で返済を完了させられるかを慎重に計画する必要があります。
住宅ローンの返済年数の決め方のポイント
住宅ローンの返済年数を決定する際には、いくつかの重要なポイントがあります。これらを理解し、自身の状況に適した返済計画を立てることが重要です。
・毎月の返済金額を基にする
・完済時の年齢を考慮する
・ライフイベントや将来の出費を予測する
ポイントについて詳しく解説していきます。
毎月の返済金額から決める
住宅ローンの返済年数は、毎月の返済金額を基に決定すると良いでしょう。毎月の返済額が高すぎると、家計に余裕がなくなり、生活が苦しくなる可能性があります。
一方、低すぎると、返済期間が長くなり、金利負担が増えます。そのため、毎月の収入と支出を考慮し、無理なく続けられる返済額を設定することが重要です。返済額を決定する際には、現在の生活水準を維持できるか、また将来的な収入変動を考慮した上で決めると良いでしょう。
完済時の年齢から決める
住宅ローンの返済年数は、完済時の年齢を考慮して決めることも大切です。退職後の収入減や健康状態の変化を考慮し、安定した老後を送るためには、退職前にローンを完済することが理想的です。
多くの金融機関は、完済時の年齢を80歳前後に設定しています。自身の退職予定年齢や将来の収入見込みを考慮し、現実的な返済計画を立てることが重要です。
ライフイベントなどの出費予測から決める
住宅ローンの返済年数を決定する際には、将来のライフイベントや予想される出費を予測することも重要です。例えば、子どもの教育費、車の購入、老後の生活費など、将来必要となる出費を見積もり、それに応じた返済計画を立てることが求められます。
予想外の出費に備えるためにも、余裕を持った返済計画を立てることが賢明です。このように、将来の出費を見越して返済計画を立てることで、経済的な安定を保ちながら住宅ローンを返済することが可能になります。
【借入金額別】住宅ローンの返済額シミュレーション
ここでは、借入金額別に住宅ローンの返済額シミュレーションし、借入期間による違いを紹介していきます。今回は、借入金額以外の条件設定は同じです。
また借入金額については、年収800万の場合最大借入可能額が5000万円台なので5000万までで設定しています。
【条件】
借入金額:下に設定
金利:1.110%の固定金利
返済方式:元利均等返済方式
ボーナス払いの有無:無
総返済額は千の位を四捨五入
借入金額2000万円の場合
借入金額2,000万円の場合の返済額シミュレーションした場合の毎月の返済額、総返済額は以下の形になります。
借入期間 |
毎月の返済額 |
総返済額 |
20年 |
92,963円 |
2,231万円 |
25年 |
76,374円 |
2,291万円 |
30年 |
65,343円 |
2,352万円 |
35年 |
57,488円 |
2,414万円 |
借入期間が20年の場合、92,963円と返済額が高く、35年の場合は57,488円と低くなります。一方で、35年の場合には、総返済額も高くなるため、自身の現在の年齢も加味して、借入期間を検討すると良いでしょう。
借入金額3000万円の場合
借入金額3,000万円の場合の返済額シミュレーションした場合の毎月の返済額、総返済額は以下の形になります。
借入期間 |
毎月の返済額 |
総返済額 |
20年 |
139,445円 |
3,347万円 |
25年 |
114,561円 |
3,437万円 |
30年 |
98,015円 |
3,529万円 |
35年 |
86,232円 |
3,622万円 |
借入期間が20年の場合、返済額が10万円を超えます。一方35年の場合は、返済額は低いものの2,000万円台と比較して、総返済額も乖離が大きくなります。完済時の年齢制限など、金融機関の借り入れ条件を確認して、希望する借入金額が借りられるかどうかを事前に調べておきましょう。
借入金額4000万円の場合
借入金額4000万円の場合の返済額シミュレーションした場合の毎月の返済額、総返済額は以下の形になります。
借入期間 |
毎月の返済額 |
総返済額 |
20年 |
185,927円 |
4,462万円 |
25年 |
152,749円 |
4,582万円 |
30年 |
130,686円 |
4,705万円 |
35年 |
114,976円 |
4,829万円 |
4000万円の場合、毎月の返済額が全て10万円を超えます。総返済額にも開きが出てくるため、借入期間が35年の場合には、完済時の年齢、経済力なども念頭に置いて、検討すると良いでしょう。
借入金額5000万円の場合
借入金額5000万円の場合の返済額シミュレーションした場合の毎月の返済額、総返済額は以下の形になります。
借入期間 |
毎月の返済額 |
総返済額 |
20年 |
232,409円 |
5,220万円 |
25年 |
190,936円 |
5,728万円 |
30年 |
163,358円 |
5,881万円 |
35年 |
143,720円 |
6,036万円 |
5000万円の場合、借入期間が20年で、毎月の返済額が20万円を超えます。35年の場合で、総返済額は、6000万円を超えます。年齢と年収などを加味して、現実的な判断が必要です。
まとめ
住宅ローンを利用する際には、借入期間をどのくらいにするかが重要なポイントです。借入期間を長くすれば、毎月の返済額は少なくなりますが、その分利息の支払いが多くなります。逆に、借入期間を短くすれば、毎月の返済額は多くなりますが、利息の支払いは少なくなります。
ですから、借入期間を決めるときには、自分の収入や支出の状況を考えて、毎月の返済額が無理なく支払えるかどうかをチェックすることが大切です。また、シミュレーションをして、返済総額がどのくらいになるかも確認しましょう。そして、シミュレーションの結果や、将来の生活費などを考慮して、最適な借入期間を選びましょう。
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